「君もそろそろアプリとか女遊び卒業しな!笑」
彼女と出会ったのはいわゆるすぐヤレるで有名なアプリだった。
丁度コロナが流行ったばかりで出会いの場にいくよりも効率がいいと考えて始めたアプリ。

メッサージのやり取りも面倒くさくて、「とりあえず会える?」のメッセージにノってくるような君だった。

初めての待ち合わせは新宿。
いつも通り適当に過ごして終電まで持ち込もうかなって考えて、ホテル街の近くの居酒屋を予約した。

「〇〇君だよね?」
「ごめん、少しでも可愛いって思われたくて服選んでたら少し遅れちゃったー!」  

初めて一目惚れをした気がした。

マスタード色のワンピースが似合う子だった。
正直、初めて会った日のことはあんまり覚えていない。
でも同じ業界で仕事をしていること、大学時代の友達に共通の人がいること、いろんな共通点があってかなり盛り上がって、いつも通りとは違って終電前に解散した。


それから、毎週末は一緒に君の好きなイタリアンやバーにいった。
お互いの過去の恋愛の話は少ししたけど、それ以外の恋愛系の話は一切しなかった。 

あるとき駅までの帰り道、酔った勢いもあって人目のいない路地裏で思いっきりキスをしてしまった。
少しびっくりしたようで、驚いた表情をされたけど受け入れてくれた。
勢い余って下に手が伸びかけた時やっと理性が戻ってきてくれた。
「ねえ、、しないの?」
なんて君に言わせてしまってごめん。
その日はそのまま電車まで送り届けた。

彼女は「出会い系アプリで出会った女の子」なんだ。
きっと本気じゃないし、他にもこういう関係の人がいる、と思う。
言葉にして聞いてしまうと本当になってしまうような気がして、具体的に聞くこともできない。

自分から仕掛けたのに、道端でキスするのを受け入れてくれる経験値が垣間見えて、少し嫌だった。


それでも毎週末、ご飯に行った。
仕事の帰り道、電話もよくしていた。
同じ業界の俺たちはよく仕事の話や将来の話をした。
そして、会える日は毎回決まったように路地裏でキスだけをして帰るのが定番コースになった。
君はいつだって少し寂しそうな顔をして、手を振っていた。

一度、あまり恋愛について触れてこない君が
「〇〇君て、次付き合うならどんな人がいい?」
お酒を飲みながらケラケラいつものように聞いてきた。

「俺はしっかり信用できる人と付き合いたいな」
なんでこんな突き放すことを言ってしまったんだろう。
君は相変わらず少し寂しそうな顔をして笑っていた。


毎日何往復もしていたLINEのやり取りが少しづつ減っていき、毎週末に会っていたのに段々と予定が合わないという理由から隔週になっていき会えなくなって2ヶ月経った頃。

「彼氏ができたからもう会えないよ。」
「〇〇君も、そろそろアプリとか女遊び卒業しな!笑」

そんなLINEが来た。

俺は、君と出会ってからアプリはもちろん他のセフレとも会ってなかったよ。
仕事に一生懸命で、家族と友達のことを大切にしていて、何よりまっすぐで優しい君が大好きだった。
自分もアプリをやっているのに、相手に清廉さを求めるような身勝手さがダサすぎる。
今更何を言おうが遅いんだけど。


「幸せになれよ!またどこかで。」

その言葉と共にブロックした。
25歳、どうしようもないダサすぎる失恋だ。
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