大嫌いだった行為。その場しのぎ。寂しさを埋めるだけ。
大嫌いな行為。

その場しのぎ。寂しさを埋めるだけ。
少し顔が良くて、スペックが高かったら別に誰でも良かった。
気持ちいいとかよくわからない。
本や映画の中ではみんな幸せそうにしているのに、そのみんなにはなれなかった。
する度に私の価値を下げるこの行為が大嫌い。でも1人でいる夜の方がもっと嫌いだった。


そんな中で押しに負けて付き合った4個上の彼。
私は恋愛がおそらく得意じゃない。
私は自分の事がとにかく嫌いで、そんな自分のことが好きという気持ちがわからない。
加えて、誰かと一緒になる喜びも、人を好きになる感情も、彼の事もよく知らなかった。

付き合って2日目、初めて夜を共にした。
好きでもない人と行為をすることには慣れている。
別にいつも通り。なにも特別な事じゃない。
そんな気持ちのまま行為が終わった後、私の心に何かモヤモヤしたものが残った。

彼との時間はとても楽しかった。
色々な経験をさせてくれて、いつも笑わせてくれて、
私がとても好きらしい。
その一方で、優しくて明るい自信家の彼と一緒にいるとより一層自分が醜く感じる時間でもあった。

付き合って3ヶ月目、いつも通り彼は私を宝物のように扱う。
急に涙が出てきた。
涙の勢いのままに、全て打ち明けた。
恋愛が得意じゃない事。
今まで私がしてきた事。
私は彼に見合う女ではない事。

お世辞にも綺麗とは言えないぐしゃぐしゃの顔。
溢れ出す途切れ途切れの言葉に、
彼は黙ったまま抱きしめて背中をさすりながら聞いてくれた。

「俺が好きな君が今ここにいるのは、その過去があったからでもあると思うんだ。」
「君が自分を嫌いでも、俺は君のことが大好きだよ。」

彼の言葉は過去の私に価値を与えてくれた。湧き上がる感情があった。

「好き」

多分、言葉だけじゃ言いたいことは伝えきれなかった。
だから行為をした。
彼に気持ちを伝えるために、何度も丁寧にした。

大嫌いだった行為。
大好きな彼に「好き」を伝えるための行為。
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