先輩に弄ばれて傷つくよりも、女として見てもらえないこの現実の方が辛い
大学の先輩に惚れちゃうなんてよくある話。
先輩は見学に行ったサークルのエースで、「1年女子のスカウト担当」なんて呼ばれてるイケメン。
だから警戒してたのに、実は一途で高校時代から続く彼女に今もベタ惚れとかいう、ずるいギャップまであった。
結局そのサークルに入って話す機会は増えたけど、彼女と過ごすからと皆での飲み会にも滅多に来ない身の堅さ。
かっこいいプレーを見る度に、先輩の笑顔を見る度に、気持ちが募っていく。
だけど「先輩今日もかっこいいですね」って笑って誤魔化しながら言うことしか出来なかった。
学年が変わる頃、先輩が彼女と別れたと聞いた。
そこから先輩は飲み会に来る回数が増えたし、サークル以外でも少しずつ遊んでくれるようになった。
レンタカーを借りて皆で一日中ドライブ。
サークル終わりに近くのコンビニでお酒を買って、一人暮らしの人の家で宅飲み。
The 大学生な遊びも先輩とならより楽しかったし、少しずつ距離が近づいてるようで嬉しかった。
だけど、先輩は明確な一線を引いていた。
ボディタッチも、思わせぶりな言葉もない。
2人でご飯に行っても必ず終電の時間だよって教えてくれる。
「一人暮らしの男の先輩の家はやめときな」って、2人の時は家にも入れてくれない。
何かあってもいいのに。
ずっとずっと期待してるのに。
それなのに、「女の子に花火大会に誘われたから、浴衣選び手伝って」なんてよく私に頼めるね。
そんなにモテるのに、頭も良いのに、何で目の前の私の気持ちが届かないの。
「先輩かっこいいですもんね」
「来年は私も一緒に花火大会行きたいです」
悔しいけど、私はそう言って笑うことしかできない。
「女の子と2人で花火大会とか緊張するけど、〇〇は妹みたいだしリラックスして楽しめそう」
なんて言って、先輩は笑ってる。
ねえ先輩、妹みたいな後輩とはヤリまくってるのが大学生のお約束なんですよ。
セフレでもいい。遊ばれてもいい。
先輩に弄ばれて傷つくよりも、女として見てもらえないこの現実の方が辛い。
恋愛YouTuberの動画を一緒に見た時も、未経験だから内容を半分も理解できない私に「そのうち分かるよ」なんて無責任に笑って言う。
教えてくれるのは、先輩がよかったのに。
その後、コロナのせいで先輩との花火大会は夢と消えた。
大学もサークルも止まり、先輩とは卒業式まで一度も会うことはなかった。
卒業式のサークルの寄せ書きでは、私のメッセージは一文だけ。
「ずっとかっこよかったです」
ねえ先輩、やっと過去形にできました。
先輩は見学に行ったサークルのエースで、「1年女子のスカウト担当」なんて呼ばれてるイケメン。
だから警戒してたのに、実は一途で高校時代から続く彼女に今もベタ惚れとかいう、ずるいギャップまであった。
結局そのサークルに入って話す機会は増えたけど、彼女と過ごすからと皆での飲み会にも滅多に来ない身の堅さ。
かっこいいプレーを見る度に、先輩の笑顔を見る度に、気持ちが募っていく。
だけど「先輩今日もかっこいいですね」って笑って誤魔化しながら言うことしか出来なかった。
学年が変わる頃、先輩が彼女と別れたと聞いた。
そこから先輩は飲み会に来る回数が増えたし、サークル以外でも少しずつ遊んでくれるようになった。
レンタカーを借りて皆で一日中ドライブ。
サークル終わりに近くのコンビニでお酒を買って、一人暮らしの人の家で宅飲み。
The 大学生な遊びも先輩とならより楽しかったし、少しずつ距離が近づいてるようで嬉しかった。
だけど、先輩は明確な一線を引いていた。
ボディタッチも、思わせぶりな言葉もない。
2人でご飯に行っても必ず終電の時間だよって教えてくれる。
「一人暮らしの男の先輩の家はやめときな」って、2人の時は家にも入れてくれない。
何かあってもいいのに。
ずっとずっと期待してるのに。
それなのに、「女の子に花火大会に誘われたから、浴衣選び手伝って」なんてよく私に頼めるね。
そんなにモテるのに、頭も良いのに、何で目の前の私の気持ちが届かないの。
「先輩かっこいいですもんね」
「来年は私も一緒に花火大会行きたいです」
悔しいけど、私はそう言って笑うことしかできない。
「女の子と2人で花火大会とか緊張するけど、〇〇は妹みたいだしリラックスして楽しめそう」
なんて言って、先輩は笑ってる。
ねえ先輩、妹みたいな後輩とはヤリまくってるのが大学生のお約束なんですよ。
セフレでもいい。遊ばれてもいい。
先輩に弄ばれて傷つくよりも、女として見てもらえないこの現実の方が辛い。
恋愛YouTuberの動画を一緒に見た時も、未経験だから内容を半分も理解できない私に「そのうち分かるよ」なんて無責任に笑って言う。
教えてくれるのは、先輩がよかったのに。
その後、コロナのせいで先輩との花火大会は夢と消えた。
大学もサークルも止まり、先輩とは卒業式まで一度も会うことはなかった。
卒業式のサークルの寄せ書きでは、私のメッセージは一文だけ。
「ずっとかっこよかったです」
ねえ先輩、やっと過去形にできました。