「好きだよ、大好き。だから別れて」
「好きだよ、大好き。だから別れて」
半年記念の1週間後に彼に言われた言葉。

私たちは高校で出会った。
知り合ってから付き合うまでの時間が短かったからか、彼が初めての彼氏だからか、毎日がとても新鮮だった。すごく順調だったし、高校生ということもあり恋人らしいことも沢山した。

ある時共通の友達が彼氏と別れた。原因は彼氏にセフレが居たことらしい。
そのとき彼はセフレとか絶対やだなと話していた。理由を聞くと、「付き合ってもない好きじゃない人としたくないし気持ち悪い」から。
友達にそういう人がいたらまず止めるような、真っ直ぐでかわいい所が彼の好きな所のひとつだった。

毎日寝落ち電話をする。お互いバイトがない日は毎日遊んでメイクやネイルを変えると、すぐに気づいてくれる。
好きだよと言うとと俺も大好きだよと返してくれて、毎日飽きずに可愛いと言ってくれる彼が大好きだった。


半年記念の1週間後、公園でいつものように話しているときだった。

「好きだよ、大好き。だから別れて」

私はあまりに突然で、何も返せなかった。
理由は私が異性との距離感を間違えていた事と、彼が溜め込んでしまうタイプだったこと。
それで彼に限界が来てしまったらしい。

別れたあと2人で色々話しているとき、セフレでいいから一緒いさせてよというと彼は、

「大事にしてるからだめだよ。だから貴女も俺も含めて誰かのセフレになったりしようなんて考えないで」

と言ってくれたのが嬉しかった。


それからは、毎日していた寝落ち電話をしてくれなくなった。
好きだよと私が言うと、ありがとうと返されるようになった。

少し経って、友達を含めて遊びに行ったり、電話をするようになったりした。
たまに好きだよと言ってくれるようになった。でも私が「付き合う?」と聞くと、決まってごめんと返された。
でも、彼もまだ私のことが好きらしく、私が自分を変えられたら付き合いたいと言ってくれた。だから、私に出来ることならなんでも頑張っていた。


別れて1ヶ月を過ぎたある日、2人で出かけることになった。
行先はホテルだった。
電話で行き先を決めた時は、何もしないよねだとか、寒いし映画とか見たりすればいいよねと話していた。

ホテルの最寄り駅に集合し、位置情報共有アプリを止めてホテルに向かった。
部屋について上着を脱いで別途に2人で座り、無言の時間が流れる。
暫くして彼から触れるか触れないかのキスをされ、私もそれに答えるように唇を押し返した。
そこからは早かった、気がつくと彼の舌やら指やらが私の中で動いていた。
彼は腰を動かしながら大好きだの愛してるだの言ってきたが、素直に受け取れなかった。

ひとしきり行為が終わり、好きだよとか、可愛いねとか付き合っている時のように言ってくる彼。

「でも、付き合ってはくれないんでしょ?」

少しいらついてつい言ってしまった。
彼は少し黙ったあと、「ごめん」と少し泣きながら私を抱き寄せた。

彼のスマホの画面に他の女からの通知が見えた。
彼はあの時の言葉を忘れてしまったのか、それとも覚えていて私としたのかは分からないけど、もうあまり大事にされていないのは馬鹿でも分かる。
もう私の大好きな彼は居ないのだ。なのにどうして泣くのだろう。

泣くなよ、泣きたいのは私の方だ。
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