じゃーねばーか。と重くない女を演じてやった。
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
じゃーねばーか。
幼稚で薄っぺらい一言が4ヶ月の思い出に終止符を打った。


マッチングアプリで出会った彼とは
マッチングした次の日に電話をして、
その次の週にご飯の約束をした。

アプリに顔を載せることに抵抗があった私はアイコンを旅先の景色にしていた。
全然マッチングしない現実の中、顔よりフィーリングが大事やで。と言ってくれた彼に好印象を抱いていた。

彼と会った第一印象は 顔がいい。
アプリで見ていた写真よりもずっとずっと立体的で、小さな顔と切れ長の大きな目。
鼻筋の通った鼻に、笑うと大きく広がる口を見て、ああ、この人とは付き合えないだろうな。と、直感的に思った。
そう思うとむしろ緊張しない。下心がないと取り繕うことなく、ありのままで喋って笑うことが出来た。

その後も何度かやり取りをしていたが、結局私はマッチングアプリで知り合った別の人と付き合った。
イケメンは友達くらいが丁度いい。

彼氏出来たからもう遊べないね。
そうLINEを送って彼とは連絡を取らなくなった。

それから数ヶ月後たわいも無いことでLINEが飛んできた。
新しい時計買った。
へぇで終わるような内容だったが、丁度彼氏の事で悩んでいた私は恋愛経験の豊富そうな彼に相談をした。

それから少しして久しぶりに会うことになった。
相変わらずの綺麗な顔に怯んだが、イケメンな男友達というレッテルが心地よくて話が弾んだ。

彼氏の相談という名目で連絡を取り始めて1ヶ月。どうやら彼は私のことが好きらしい。

俺といた方が楽しいで。
好きやで。

少し照れ臭そうに冗談っぽく言うのが可愛かった。

きっと彼は自分に落ちない女が珍しく、彼氏のいる女を落とすことに燃えていてそれを恋と勘違いしているのだろう。何度好意を貰っても、私は冷静にこんなことを考えていた。

絶対に好きにならない。
彼とは友達のままがいい。
恋愛の相談ができるイケメンで面白い友達。
そんな関係でいたかった。

彼は彼氏のいる私の家に何度か泊まりに来た。
それでも私が以前、好きな人以外とはしないと言ったからか、1度も手を出されなかった。
キスすらしなかった。
6回泊まって、6回セックスしなかった。

次いつ遊ぶ?
彼氏と別れてくれたら、秋も冬もいろんなとこ一緒に遊び行けるのに。
未来の話をされる度に、自分の先の想像に彼が刷り込まれていった。

私の心も勘違いを始めた。
こんなに誠実なのは本気かもしれない。
今楽しければいいかな。

少ししてから、彼氏と別れて彼と付き合った。
彼は満面の笑みで力一杯に私を抱きしめて
ありがとうと言った。

それから1週間後、出会って3ヶ月後にして、初めて彼とセックスをした。
一体何人と体を重ねてきたんだろう。
キスもムードの作り方も全てがスマートだった。

セックスが上手いのは彼が遊び人だからだ。
付き合ってからしばらくして
もうしないけど、不倫したこともある。
ナンパしてワンナイトした人にストーカーされた。
そんなエピソードを面白話として語ってきた。
女好きと、女友達の多さを隠すことなく話していた。

恋愛は脳のバグだ。
そんな発言をされても、そんな遊び人が自分を選んだという事実に優越感が満たされた。
それと同時に、本気になってはいけないと何度も再確認した。

それから1ヶ月後、彼は私への興味をなくした。
キスする時に目閉じる人って何なん?他の人のこと考えてるん?
そう言っていた彼がセックス中のキスで目を閉じるようになった。

彼にハマったらいけないと言い聞かせていたはずなのに、その状況に酷く心が痛む自分を見てとっくにハマってたんだ。と気が付いた。

出会って3ヶ月、付き合って1ヶ月。
別れるには早いかもしれないという気持ちと、これ以上深入りしたら傷付くという自己防衛本能が天秤にかけられた。

じゃーねばーか。
重くない女を演じてやった。
遊び人の彼にはこの軽さが有効だと考えたからだ。
薄っぺらい言葉の中に、私のやるせない感情と戦略を詰め込んだつもりだった。

でも、彼からの返信はなかった。
やっぱりそんなもんだよね。
と自分で作っていた答えと一致させることによって悲しみや怒りの感情をしまい込んだ。

別れを告げてから1ヶ月後、時差を抱えて後悔がやってきた。

きっと彼は本能のままに生きる人だから、
今思えば、1度は全力で私のことを好きになっていたのだと思う。

自己防衛能力の高い私は、ずっと天邪鬼に彼からの愛情も素直に受け取ろうとしなかった。
彼の好きに、ぶっきらぼうに 私も。としか言わなかった。
だって 好き。って言ったら本当に好きになってしまう気がして。

彼は終わりを考えてなかったかもしれない。
けど私は終わることを前提に付き合っていた。

もっと素直になっていたら違ったのかな。

私はそれからマッチングアプリを通して沢山の人と出会った。
セックスをするのに、恋愛感情はいらなかった。
大抵の人は私のことを可愛いと言った。
ワンナイトだと思っても、翌日には相手から連絡が来た。
その度に気持ちの悪い自己肯定感が高まって自分が濁っていくのを感じた。

付き合いたいと思った人には次いつ遊ぶ?と誘っては、
冬には星を見に行きたいだとか未来の話を沢山した。
それでも付き合ってみたら意外とつまらなくて、音信不通になって相手を傷付けた。

付き合う前は本気で好きだったんだけどなぁ。

ああ、そうか。私は、君になったよ。

 ツイートする
おすすめの純猥談
助演のわたし
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
つづ さんからの純猥談
つづきをよむ >
「今日で最後だから、もう一回だけしよう?」
⚠この純猥談は不倫表現を含みます。
スライム さんからの純猥談
つづきをよむ >
風俗嬢まりんの性愛テクニック講座
平凡妻 さんからの純猥談
つづきをよむ >