「うーん、付き合ってるって言うのは百合っぽくて気になるかな」
「4年間彼氏をつくらない」これは、大学生になった私と彼女の約束だ。
高校1年の春、美術室で彼女に出会った時、私はまだ恋愛対象が女の子じゃなかった。私たちが仲良くなったのは2年生になってからで、共通の趣味ができ、部活も昼ごはんも登下校も共にするようになった。その頃、私は好きな男の子がいた。だから、時にはその子と恋バナで盛り上がったりした。
そんな私たちの関係性が大きく変わったのは、コロナによる自粛期間だったと思う。毎日会っていた彼女と思う存分話すことができず、寂しくて手紙を送りあった。彼女のことを尊敬しているということ、彼女が健康でいてくれることだけを望んでいること、はやく会いたいということ。私たちはいつしか、かけがえのない絆で結ばれていた。3年生、大学受験がやってきた。彼女も私も精神的に追い詰められ、週に何度もビデオ通話して、お互いを励ましあった。
もうダメだ。私が駅で泣き崩れた日、彼女は泣きじゃくる私を抱きしめてくれた。となりに座っていた女性がギョッとした顔でこちらを見ていたけど、そんなこと気にならないくらい彼女の体温に安らぎを感じた。受験前日にプレッシャーで眠れなくなった時も、体調を崩した時も、家族から見放されたと感じて絶望にかられた日も、温かい言葉で励ましてくれた。私にとって彼女は救世主だった。
そして今年の春、私も彼女も無事第一志望に合格し、喜びをわかちあった。その時に彼女が手紙をくれた。「大学生になっても、大人になっても、あなたとまだまだ色んなことを楽しめるんだなぁと思うとめちゃくちゃうれしいです」この一文に私はものすごく驚いた。まさか彼女が、大学以降も私といること想像してると思っていなかったから。
入学してまもなく、私は男の子から告白された。嬉しかったけど何となく気が進まなくて「ごめん私彼氏いるの」と嘘をついて断った。その話を彼女にしてみると、「あなたに彼氏ができるのはやだな。なんかムカつくじゃん。もし彼氏ができたら私に紹介して、変なやつだったら追い払ってやるんだから」と言われた。ちょっとヤキモチ妬いてくれてるのかなと嬉しくなった。
「ていうか、私だけこんな風に言ってるけど、あなただって私に彼氏ができたらモヤッとするでしょ?」こんな風に問いかけられ、私は「いや、あなたが幸せになれるなら彼氏がいても嫉妬したりしないよ」と答えた。
そう答えたものの、いざ彼女が男の子と楽しそうにイチャイチャしてる姿を想像すると、なんだか胸が張り裂けそうになった。あれ、なんでだろう、幸せになって欲しいのに。だから、やっぱ嫌だわ…と呟いた。
しばらくの沈黙の後、「じゃあ私、彼氏つくんない。大学4年間は、彼氏つくんないって約束しよ」と彼女が言った。私はうんと頷いて、バイバイ愛してるってふざけながら電話を切った。
それから、1ヶ月後、私は彼女に告白した。電話での会話が既に告白じゃないのかと思われるかもしれないが、1ヶ月間で私の感情は確実に友情から恋愛感情に変わってしまったのだ。だから、今一度自分の溢れる感情を彼女にぶつけようと思ったのだ。しかし、私はここでミスをした。付き合おうと言うのはあまりにリスクが高く、好きぴになってくれと少しふざけるように、ぼやかして伝えた。彼女の返事はOKだった。しかし、「あなたのことは好きだけど、もしかしたら抱いてる感情が違うかもしれない。私の好きは、友情、家族への愛、男の子に対するドキドキのどれにも当てはまらない。でも、あなたにどう思われても構わない」この返事に、私は焦りを感じた。しまった。恋愛感情を抱いてるのは私だけだったんだ。焦った私は「もし友達に私たちの関係性について聞かれたらなんて答えるの?付き合ってるって言う?」と聞いた。彼女の返信がただただ怖かった。彼女はいったい私との関係をどう思っているんだろう。
「う〜ん、付き合ってるって言うのは百合っぽくて気になるかな」たったその一言だった。私は、恥ずかしさのあまり消えてしまいたくなった。そっか、やっぱり女の子同士は気になるものなのか。
「そうだよね笑笑 付き合ってるって言ったら百合になっちゃうよね笑笑」必死に取り繕うように返信した。
「あなたがイケメンで男だったらな〜、多分付き合ってたし、結婚してたよ笑笑」彼女のこの言葉が私にトドメを刺した。「来世に期待して笑」とふざけて、何も気にしてない風に返信し、その日は一晩中泣いた。
あれから数ヶ月、私は長かった髪をバッサリ切ってメンズ服を好んで着るようになった。靴も身長が高く見えるように厚底の物を選んだ。周りの友達は私のイメチェンに驚いた。私は、気分転換と自分磨きと称し、日々イケメンになるために努力している。でも、イメチェンの本当の理由を知る友達は一人もいない。
私は4年間好きな人と付き合えないし、彼氏もつくれない。そして名前の付けようのない関係性だとしても、好きな子のとなりに居れる一分一秒を大切に過ごそうと思う。だってタイムリミットはもう3年間しかないから。
高校1年の春、美術室で彼女に出会った時、私はまだ恋愛対象が女の子じゃなかった。私たちが仲良くなったのは2年生になってからで、共通の趣味ができ、部活も昼ごはんも登下校も共にするようになった。その頃、私は好きな男の子がいた。だから、時にはその子と恋バナで盛り上がったりした。
そんな私たちの関係性が大きく変わったのは、コロナによる自粛期間だったと思う。毎日会っていた彼女と思う存分話すことができず、寂しくて手紙を送りあった。彼女のことを尊敬しているということ、彼女が健康でいてくれることだけを望んでいること、はやく会いたいということ。私たちはいつしか、かけがえのない絆で結ばれていた。3年生、大学受験がやってきた。彼女も私も精神的に追い詰められ、週に何度もビデオ通話して、お互いを励ましあった。
もうダメだ。私が駅で泣き崩れた日、彼女は泣きじゃくる私を抱きしめてくれた。となりに座っていた女性がギョッとした顔でこちらを見ていたけど、そんなこと気にならないくらい彼女の体温に安らぎを感じた。受験前日にプレッシャーで眠れなくなった時も、体調を崩した時も、家族から見放されたと感じて絶望にかられた日も、温かい言葉で励ましてくれた。私にとって彼女は救世主だった。
そして今年の春、私も彼女も無事第一志望に合格し、喜びをわかちあった。その時に彼女が手紙をくれた。「大学生になっても、大人になっても、あなたとまだまだ色んなことを楽しめるんだなぁと思うとめちゃくちゃうれしいです」この一文に私はものすごく驚いた。まさか彼女が、大学以降も私といること想像してると思っていなかったから。
入学してまもなく、私は男の子から告白された。嬉しかったけど何となく気が進まなくて「ごめん私彼氏いるの」と嘘をついて断った。その話を彼女にしてみると、「あなたに彼氏ができるのはやだな。なんかムカつくじゃん。もし彼氏ができたら私に紹介して、変なやつだったら追い払ってやるんだから」と言われた。ちょっとヤキモチ妬いてくれてるのかなと嬉しくなった。
「ていうか、私だけこんな風に言ってるけど、あなただって私に彼氏ができたらモヤッとするでしょ?」こんな風に問いかけられ、私は「いや、あなたが幸せになれるなら彼氏がいても嫉妬したりしないよ」と答えた。
そう答えたものの、いざ彼女が男の子と楽しそうにイチャイチャしてる姿を想像すると、なんだか胸が張り裂けそうになった。あれ、なんでだろう、幸せになって欲しいのに。だから、やっぱ嫌だわ…と呟いた。
しばらくの沈黙の後、「じゃあ私、彼氏つくんない。大学4年間は、彼氏つくんないって約束しよ」と彼女が言った。私はうんと頷いて、バイバイ愛してるってふざけながら電話を切った。
それから、1ヶ月後、私は彼女に告白した。電話での会話が既に告白じゃないのかと思われるかもしれないが、1ヶ月間で私の感情は確実に友情から恋愛感情に変わってしまったのだ。だから、今一度自分の溢れる感情を彼女にぶつけようと思ったのだ。しかし、私はここでミスをした。付き合おうと言うのはあまりにリスクが高く、好きぴになってくれと少しふざけるように、ぼやかして伝えた。彼女の返事はOKだった。しかし、「あなたのことは好きだけど、もしかしたら抱いてる感情が違うかもしれない。私の好きは、友情、家族への愛、男の子に対するドキドキのどれにも当てはまらない。でも、あなたにどう思われても構わない」この返事に、私は焦りを感じた。しまった。恋愛感情を抱いてるのは私だけだったんだ。焦った私は「もし友達に私たちの関係性について聞かれたらなんて答えるの?付き合ってるって言う?」と聞いた。彼女の返信がただただ怖かった。彼女はいったい私との関係をどう思っているんだろう。
「う〜ん、付き合ってるって言うのは百合っぽくて気になるかな」たったその一言だった。私は、恥ずかしさのあまり消えてしまいたくなった。そっか、やっぱり女の子同士は気になるものなのか。
「そうだよね笑笑 付き合ってるって言ったら百合になっちゃうよね笑笑」必死に取り繕うように返信した。
「あなたがイケメンで男だったらな〜、多分付き合ってたし、結婚してたよ笑笑」彼女のこの言葉が私にトドメを刺した。「来世に期待して笑」とふざけて、何も気にしてない風に返信し、その日は一晩中泣いた。
あれから数ヶ月、私は長かった髪をバッサリ切ってメンズ服を好んで着るようになった。靴も身長が高く見えるように厚底の物を選んだ。周りの友達は私のイメチェンに驚いた。私は、気分転換と自分磨きと称し、日々イケメンになるために努力している。でも、イメチェンの本当の理由を知る友達は一人もいない。
私は4年間好きな人と付き合えないし、彼氏もつくれない。そして名前の付けようのない関係性だとしても、好きな子のとなりに居れる一分一秒を大切に過ごそうと思う。だってタイムリミットはもう3年間しかないから。