所詮セフレ上がりの私たち
セフレ上がりの彼女。
お酒の勢いで体の関係を持って5日くらいかな。
君は恐ろしいほど優しかった。紳士的で顔だって整ってる方だと思う。程よい筋肉質な身体は今どきの女性からのウケが良さそうだ。ふざけたことばかり言う割に、独特な色気がある人だった。
そんな彼に、彼女はいないのだろうか、と純粋に疑問だった。


5日間、事後に換気扇の下、お互い下着姿でタバコを吸うのがいつもの流れだった。
何日目のことだかもう覚えてないけれど、その日もボヤボヤと喋った。と言っても、割に口数の少ない彼に代わって私が質問するばかりだった。

「彼女いないの?他にセフレは?」

真剣な恋愛なんてもうまっぴらだ、と思っていた私は彼に対しても特別な執着があった訳でも、恋愛感情があったわけでもない。ただ、なんとなく。
煙を吐き出しながら、彼は一つ一つちゃんと答えてくれた。

「彼女は1年前に別れた。セフレはいたけど、相手に彼氏が出来たから、もういないよ。」

こんないい男を手放すなんて勿体ないことするね、って半分冗談で口にする頃には、お互いタバコを吸い終わっていた。その時の彼のなんとも形容しがたい顔を見て、直感的に分かった。あぁ、酷いことを言ってしまったなと思った。

彼も、私が彼の好意に気付いたことに気づいたんだと思う。そこから猛アプローチの嵐だった。
ほかのセフレが付けたキスマの上からキスマをつけたり、LINEも遅くても20分以内には返ってきた。
あまりの必死さと欲が少し面白かった。
出会ってから5日後、セフレから恋人になった。


恋人になったと言っても、セフレの関係に妙な独占欲だけが張り付いたような異様で気味の悪い状態のまま何週間か過ごした。

付き合って数週間経つ頃には、あの頃の気だるさと彼の必死さを懐かしく思いさえした。
一緒に住んでいるかと勘違いするほどうちに入り浸っていた彼は、友達と遊んだ帰りに近ければうちを宿代わりにする程度しか家に来なくなった。気が向けば、体を重ねる。
連絡も数時間後に1回返ってくる程度。
浮気かもな、なんて思ったけど、"セフレ上がり"のレッテルがチラついて、追求する気にもなれなかった。


彼は所謂、釣った魚に餌をやらない系。タチが悪いのは本人には自覚がないところ。もっとタチが悪いのは、私がセフレ上がりだと言うところ。
彼が要因で私の機嫌が悪い時、彼は決まって甘い言葉を囁く。「大好きだよ」「世界で1番可愛い」エトセトラ。
あの頃は面白いな、必死で可愛いな、なんて思ったその言葉すら、今ではペラペラでチープな言葉に感じられて、吐き気がする。

それでも付き合い続けてるのはなんでだろうな。
そんなことを考えながら、「今日はする日だろうな」なんて別の頭で考えている。
私は最低かもしれない。

ねぇ、私たち、最初から恋人だったら良かったのにね。
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