どうかこの手紙が貴方の目に触れていますように。
お久しぶりです。お変りなくお過ごしでしょうか。
私は衝動的な何かに突き動かされて、貴方と繋がりのある全てのSNSを消してしまいました。そして今になって連絡手段がなくどうしようかと考えていたところ、あなたがインスタで純猥談をフォローしていたことを思い出したのです。
今でも熱心に読んではいいねをつけてますか?
どうかこの手紙も貴方の目に触れていますように。
貴方は魅力的な人でした。
有名大学に通い、ヴァイオリンを弾き、大きなバイクを乗り回していつもお友達に囲まれていました。
自信家だけどよく気のつく人で、女の子の扱いにも慣れていました。センスの良い言葉選びでいつも私を笑わせてくれましたね。
1ヶ月ほど前でしたっけ、私の生理が遅れたのは。
もちろん避妊はしていましたが、コンドームの避妊の成功率は85%とも言います。
不安で怯えていた私に一緒に病院へ行こうと言ってくれた時は本当に嬉しかった。貴方に愛されている、1人じゃないって思えました。
最後の電話、覚えていますか。
「一回生理が遅れたって時あったじゃん?あれ以来、リスクばっかり考えちゃって、やっても気持ち良くないんだよね。体が若干拒否反応でるっていうか。だから友達に戻りたい。」
頭が真っ白になりました。
こんな時でさえいつもと変わらない貴方の冷静さを恨めしく思いました。
「別に体の関係がなくても一緒にいればいいじゃん、またそういう事したくなったらすればいいし、今決めなくてもよくない?」
貴方は駄々を捏ねる私を鼻で笑って、貴重な大学生活を無駄にしたくないと言い放ちました。
常に合理的な貴方にとって、気持ちよく行為ができない私との関係は不要だったのです。
私だって生理来なくて怖かった。たぶん貴方より怖かった。
そもそも私は貴方との行為に快感を得ることができなかった。
それでも貴方のことが好きだった。
私は貴方の何もかもが好きでした。
声も匂いも、髪の毛の柔らかさも、手のひらの温度も、吐き出す紫煙も、狭くて薄暗い部屋も、作ってくれたご飯も、ソファで一緒に聴いた音楽も、小さな映画館で観たフランス映画も、いつか行こうねって言ってた天ぷら屋さんも、貴方から誘ってくれたのに叶わなかった金沢旅行も、全て大切で、愛すべき瞬間でした。
貴方はきっと自分だけしか愛せないのでしょう。
自分しか愛せないのに一人きりでは生きていけず、人を大切にできないのに人から愛されないと生きていけないのでしょう?
この矛盾に苛まれながら生きていくのでしょうね。上辺だけの関係性しか結べない貴方は、どれだけ予定を詰め込んでも満たされない虚しさを味わい続けてください。
断言します。
貴方は大学生活どころか人生そのものを無駄にします。
その幼い人間性は他人を傷つけ、自分をも蝕むことを思い知りなさい。
そして歳を重ねて、気づいた時には周りに誰一人いないことに後悔するでしょう。
孤独を極端に嫌う貴方は、たった一人で死んでいくことに耐えられないのではないでしょうか。
あなたに別れを告げられてから季節がひとつ変わろうとしています。きっと、秋の月は貴方と見た月より何倍も綺麗に見えるでしょう。
夏の疲れが出やすい時節、くれぐれも体調を崩されませぬよう、どうかご自愛ください。
私は衝動的な何かに突き動かされて、貴方と繋がりのある全てのSNSを消してしまいました。そして今になって連絡手段がなくどうしようかと考えていたところ、あなたがインスタで純猥談をフォローしていたことを思い出したのです。
今でも熱心に読んではいいねをつけてますか?
どうかこの手紙も貴方の目に触れていますように。
貴方は魅力的な人でした。
有名大学に通い、ヴァイオリンを弾き、大きなバイクを乗り回していつもお友達に囲まれていました。
自信家だけどよく気のつく人で、女の子の扱いにも慣れていました。センスの良い言葉選びでいつも私を笑わせてくれましたね。
1ヶ月ほど前でしたっけ、私の生理が遅れたのは。
もちろん避妊はしていましたが、コンドームの避妊の成功率は85%とも言います。
不安で怯えていた私に一緒に病院へ行こうと言ってくれた時は本当に嬉しかった。貴方に愛されている、1人じゃないって思えました。
最後の電話、覚えていますか。
「一回生理が遅れたって時あったじゃん?あれ以来、リスクばっかり考えちゃって、やっても気持ち良くないんだよね。体が若干拒否反応でるっていうか。だから友達に戻りたい。」
頭が真っ白になりました。
こんな時でさえいつもと変わらない貴方の冷静さを恨めしく思いました。
「別に体の関係がなくても一緒にいればいいじゃん、またそういう事したくなったらすればいいし、今決めなくてもよくない?」
貴方は駄々を捏ねる私を鼻で笑って、貴重な大学生活を無駄にしたくないと言い放ちました。
常に合理的な貴方にとって、気持ちよく行為ができない私との関係は不要だったのです。
私だって生理来なくて怖かった。たぶん貴方より怖かった。
そもそも私は貴方との行為に快感を得ることができなかった。
それでも貴方のことが好きだった。
私は貴方の何もかもが好きでした。
声も匂いも、髪の毛の柔らかさも、手のひらの温度も、吐き出す紫煙も、狭くて薄暗い部屋も、作ってくれたご飯も、ソファで一緒に聴いた音楽も、小さな映画館で観たフランス映画も、いつか行こうねって言ってた天ぷら屋さんも、貴方から誘ってくれたのに叶わなかった金沢旅行も、全て大切で、愛すべき瞬間でした。
貴方はきっと自分だけしか愛せないのでしょう。
自分しか愛せないのに一人きりでは生きていけず、人を大切にできないのに人から愛されないと生きていけないのでしょう?
この矛盾に苛まれながら生きていくのでしょうね。上辺だけの関係性しか結べない貴方は、どれだけ予定を詰め込んでも満たされない虚しさを味わい続けてください。
断言します。
貴方は大学生活どころか人生そのものを無駄にします。
その幼い人間性は他人を傷つけ、自分をも蝕むことを思い知りなさい。
そして歳を重ねて、気づいた時には周りに誰一人いないことに後悔するでしょう。
孤独を極端に嫌う貴方は、たった一人で死んでいくことに耐えられないのではないでしょうか。
あなたに別れを告げられてから季節がひとつ変わろうとしています。きっと、秋の月は貴方と見た月より何倍も綺麗に見えるでしょう。
夏の疲れが出やすい時節、くれぐれも体調を崩されませぬよう、どうかご自愛ください。