彼氏は強く抱きしめた。元カレに恋人ができて泣いている私を。
7歳年上の元彼をずっと引きずっていた。
遠距離が続いて会えない期間が増え過ぎてしまい、告げられた。
「一旦別れよう、お互いまた好きだったらその時は戻ろう。」
そんな中、男友達に「俺は情けないくらいに君が好き。付き合って欲しい」と言われた。
「元彼をまだ引きずっているからあなたの事は少なからず気になっているけど、付き合おうとは私からは言えない。」
ずるかった私はそう答えた。
曖昧な返事をした私を、彼は抱き締めた。
「これから好きにさせるから付き合おう。」
そこから、彼との交際がはじまった。
デートもお泊まりも楽しかった。ありのままの私を元彼と同じように受け入れてくれた。
このまま元彼のことを忘れられるかもしれない。
そう思っていた。
ある日、元彼から彼女ができたと連絡が入った。
冗談だと思って元彼に電話をした。
「彼女ができたなんて冗談でしょ」
笑いながら言うと、
「できたよ。2個下の女の子。」
と返事。
堪らなくなって泣いてしまった。
「そんなの嫌だ。お互い戻ろうって言ってたじゃん。
信じたくない。どうせその女のこと好きじゃないんでしょ」
自分のことを棚に上げていることにすら気づかず、縋り付くように泣いた。
「泣いてもどうにもならないよ。君も次の恋愛してね。」
その言葉を残して、電話は切られた。
次の恋愛なんてもうとっくにしてる。
それなのに私は、全然忘れられていない。
今の彼氏に申し訳たたなくて、でもどうにもならなくて、
泣いて、泣いて、頭が痛くなった。
元彼は、結婚願望のない私がこの人となら結婚したいと思えた唯一の人だった。
2個下の彼女と、結婚してしまうかもしれない。
そう思うとまた涙が止まらなくなった。
そんな時、今付き合っている彼から電話がかかってきた。いつもの寝る前の電話だ。
涙声で電話に出てしまった。
心配した彼の声に「なんでもない。」と言った。
そう言ったのに泣き止まずにいた。
彼は溜息を吐きながら電話を切った。
あぁ、彼に面倒臭いと思わせてしまったな。
そんなことを思いながら暗い部屋で1人でうずくまっていた。
しばらくすると玄関の鍵が開き、誰かが入って来た。
もう寝る前だったであろうパジャマ姿の彼が、少し息を切らしながら入って来た。
その姿を見て、また涙が溢れた。
彼は、私を強く抱き締めて頭を撫でてくれた。
「大好きな彼女が泣いてるから抱きしめてあげないとと思って」
「なんで泣いているの?なんでもないことで泣かないでしょ。」
こんな優しい彼に、「元彼に彼女ができて傷ついて泣いている」なんて言えない。
「言えない。ごめんね。」と答えると、彼は間をあけて言った。
「俺ってそんなに頼りない彼氏かな」
彼の切ない顔。
初めて見る彼のそんな顔を、不覚にも好きだと思った。
あぁ、私は何をしているんだろう。
夜中に私のもとへ駆けつけてくれて、
こんなにも好きだと思ってくれて、
大切にしてくれる彼に、こんな顔をさせてしまうなんて。
その日から、元彼を思い出すことはあっても、悲しむことはなくなった。
良い思い出だったと。
申し訳ないことをしてしまったけれど、本当に今の彼のことを好きになった。
好きにさせられてしまった。
今では、隣で寝ている彼の顔を愛おしいと思う。
遠距離が続いて会えない期間が増え過ぎてしまい、告げられた。
「一旦別れよう、お互いまた好きだったらその時は戻ろう。」
そんな中、男友達に「俺は情けないくらいに君が好き。付き合って欲しい」と言われた。
「元彼をまだ引きずっているからあなたの事は少なからず気になっているけど、付き合おうとは私からは言えない。」
ずるかった私はそう答えた。
曖昧な返事をした私を、彼は抱き締めた。
「これから好きにさせるから付き合おう。」
そこから、彼との交際がはじまった。
デートもお泊まりも楽しかった。ありのままの私を元彼と同じように受け入れてくれた。
このまま元彼のことを忘れられるかもしれない。
そう思っていた。
ある日、元彼から彼女ができたと連絡が入った。
冗談だと思って元彼に電話をした。
「彼女ができたなんて冗談でしょ」
笑いながら言うと、
「できたよ。2個下の女の子。」
と返事。
堪らなくなって泣いてしまった。
「そんなの嫌だ。お互い戻ろうって言ってたじゃん。
信じたくない。どうせその女のこと好きじゃないんでしょ」
自分のことを棚に上げていることにすら気づかず、縋り付くように泣いた。
「泣いてもどうにもならないよ。君も次の恋愛してね。」
その言葉を残して、電話は切られた。
次の恋愛なんてもうとっくにしてる。
それなのに私は、全然忘れられていない。
今の彼氏に申し訳たたなくて、でもどうにもならなくて、
泣いて、泣いて、頭が痛くなった。
元彼は、結婚願望のない私がこの人となら結婚したいと思えた唯一の人だった。
2個下の彼女と、結婚してしまうかもしれない。
そう思うとまた涙が止まらなくなった。
そんな時、今付き合っている彼から電話がかかってきた。いつもの寝る前の電話だ。
涙声で電話に出てしまった。
心配した彼の声に「なんでもない。」と言った。
そう言ったのに泣き止まずにいた。
彼は溜息を吐きながら電話を切った。
あぁ、彼に面倒臭いと思わせてしまったな。
そんなことを思いながら暗い部屋で1人でうずくまっていた。
しばらくすると玄関の鍵が開き、誰かが入って来た。
もう寝る前だったであろうパジャマ姿の彼が、少し息を切らしながら入って来た。
その姿を見て、また涙が溢れた。
彼は、私を強く抱き締めて頭を撫でてくれた。
「大好きな彼女が泣いてるから抱きしめてあげないとと思って」
「なんで泣いているの?なんでもないことで泣かないでしょ。」
こんな優しい彼に、「元彼に彼女ができて傷ついて泣いている」なんて言えない。
「言えない。ごめんね。」と答えると、彼は間をあけて言った。
「俺ってそんなに頼りない彼氏かな」
彼の切ない顔。
初めて見る彼のそんな顔を、不覚にも好きだと思った。
あぁ、私は何をしているんだろう。
夜中に私のもとへ駆けつけてくれて、
こんなにも好きだと思ってくれて、
大切にしてくれる彼に、こんな顔をさせてしまうなんて。
その日から、元彼を思い出すことはあっても、悲しむことはなくなった。
良い思い出だったと。
申し訳ないことをしてしまったけれど、本当に今の彼のことを好きになった。
好きにさせられてしまった。
今では、隣で寝ている彼の顔を愛おしいと思う。