「その子とうまくいかなかったら」って、彼の不幸を考えている
別れて数年、ずっと好きな元彼と会うことになった。
私の好きなアニメを流しながら、一緒にご飯を食べてお酒を飲んだ。
明日も君はお仕事なのに途中から2人とも泥酔していた。
ほとんど記憶がない中で、酔っ払って彼が「明日もいてくれるの?じゃあ大丈夫だね」って笑って言ってくれたの、これだけは覚えている。
ありがとう、あの夜の私。
朝目が覚めたら何故か彼だけソファで寝ていて、なにがあったのか分からずに目を見合わせて笑った。
結局ベッドに一緒に入って、彼が仕事に行くギリギリまでいちゃいちゃした。
付き合ってたときとなにも変わらない空気と扱いが嬉しくて、涙が出そうになった。
「いってらっしゃい、気をつけてね」そう彼を送り出す。
洗濯して、彼の匂いがするベッドにまた横になって帰りを待つ。その時間が長くて待ちきれなくて、愛おしかった。
帰ってきた時のインターフォンの音に、犬みたいに反応して受話器を取る。聞こえてくる君からの「開けて〜」の声が嬉しい。「おかえり、お疲れ様」って言えるのも。
その日の夜、お酒は私だけ飲んだ。酔っ払ったっていう理由でくっつきたかった、ださいな。
それでも彼は何度もキスをして抱きしめてくれた。
程良く酔いが回った私は、我慢できなくなって彼を誘った。
別れてから、やけになってよく知りもしない誰かと経験してきた夜とか、何度も思い出した付き合っていた時の美化された行為の思い出とかより普通だった。
それでも本当に愛おしかった。私はずっとこの人ともう一回したかった。それが叶った。
私をもう好きじゃない彼だけど。そう考えると涙が出た。
バレたら興醒めだし、やめて欲しくなくて彼を抱き寄せた。そんなことしなくても、暗いし彼も目が悪いからバレないのはわかってるのに。
ほんとはちょっとだけ、気づいて気にして欲しかった。相も変わらずわがまま。
私が「すごく幸せ、大好き」って言ってしまった時、彼がちょっと困った顔で笑ってキスしてくれたのが悲しかった。
やっぱり1番にはなれないのだとわかった。知っていたはずの事実が痛かった。
また朝彼を送り出して、洗濯して、掃除機をかけて、ふとなにをポイント稼ぎしてるんだろうってちょっとだけ思った。
お酒を浴びるほど飲んで忘れたくなった。でも帰ってきた彼に見られたくなくてやめた。
その日帰ってきた彼も、ずっと私に優しかった。
付き合っている時と変わらない。でも私たちは付き合ってない。変なの。
彼だけは私を都合よく扱わないって、大事にしてくれるって思ってたけど、そういえば私は彼女じゃないから大事にされる理由はもうないという事実に気づいた。
ずっと君だけでいい。
ちょっと前に、彼から最近新しい出会いがあったと聞いた。相手は清楚な年下の女の子。
その子となら彼は幸せになれるんだろうか。
でも私、彼が大好きだから諦めてあげられない。
「その子とうまくいかなかったら、次は一緒にうちで飲もう」ってキスをしながら話して。
「うまくいかなかったら、そうしようか」って笑いながら言われたあの夜を想起して。
可能性を感じ、嬉しくなってしまう。
そんなことあるわけないのに、期待している。私をここで終わりにしないでほしい。
どこかで読んだ、「愛は相手の幸せを考えることだ」と。
幸せになって欲しいと思えないから、これは愛じゃなくて執着なのだろう。
でも、どうしても私は君と幸せになりたい。
私の好きなアニメを流しながら、一緒にご飯を食べてお酒を飲んだ。
明日も君はお仕事なのに途中から2人とも泥酔していた。
ほとんど記憶がない中で、酔っ払って彼が「明日もいてくれるの?じゃあ大丈夫だね」って笑って言ってくれたの、これだけは覚えている。
ありがとう、あの夜の私。
朝目が覚めたら何故か彼だけソファで寝ていて、なにがあったのか分からずに目を見合わせて笑った。
結局ベッドに一緒に入って、彼が仕事に行くギリギリまでいちゃいちゃした。
付き合ってたときとなにも変わらない空気と扱いが嬉しくて、涙が出そうになった。
「いってらっしゃい、気をつけてね」そう彼を送り出す。
洗濯して、彼の匂いがするベッドにまた横になって帰りを待つ。その時間が長くて待ちきれなくて、愛おしかった。
帰ってきた時のインターフォンの音に、犬みたいに反応して受話器を取る。聞こえてくる君からの「開けて〜」の声が嬉しい。「おかえり、お疲れ様」って言えるのも。
その日の夜、お酒は私だけ飲んだ。酔っ払ったっていう理由でくっつきたかった、ださいな。
それでも彼は何度もキスをして抱きしめてくれた。
程良く酔いが回った私は、我慢できなくなって彼を誘った。
別れてから、やけになってよく知りもしない誰かと経験してきた夜とか、何度も思い出した付き合っていた時の美化された行為の思い出とかより普通だった。
それでも本当に愛おしかった。私はずっとこの人ともう一回したかった。それが叶った。
私をもう好きじゃない彼だけど。そう考えると涙が出た。
バレたら興醒めだし、やめて欲しくなくて彼を抱き寄せた。そんなことしなくても、暗いし彼も目が悪いからバレないのはわかってるのに。
ほんとはちょっとだけ、気づいて気にして欲しかった。相も変わらずわがまま。
私が「すごく幸せ、大好き」って言ってしまった時、彼がちょっと困った顔で笑ってキスしてくれたのが悲しかった。
やっぱり1番にはなれないのだとわかった。知っていたはずの事実が痛かった。
また朝彼を送り出して、洗濯して、掃除機をかけて、ふとなにをポイント稼ぎしてるんだろうってちょっとだけ思った。
お酒を浴びるほど飲んで忘れたくなった。でも帰ってきた彼に見られたくなくてやめた。
その日帰ってきた彼も、ずっと私に優しかった。
付き合っている時と変わらない。でも私たちは付き合ってない。変なの。
彼だけは私を都合よく扱わないって、大事にしてくれるって思ってたけど、そういえば私は彼女じゃないから大事にされる理由はもうないという事実に気づいた。
ずっと君だけでいい。
ちょっと前に、彼から最近新しい出会いがあったと聞いた。相手は清楚な年下の女の子。
その子となら彼は幸せになれるんだろうか。
でも私、彼が大好きだから諦めてあげられない。
「その子とうまくいかなかったら、次は一緒にうちで飲もう」ってキスをしながら話して。
「うまくいかなかったら、そうしようか」って笑いながら言われたあの夜を想起して。
可能性を感じ、嬉しくなってしまう。
そんなことあるわけないのに、期待している。私をここで終わりにしないでほしい。
どこかで読んだ、「愛は相手の幸せを考えることだ」と。
幸せになって欲しいと思えないから、これは愛じゃなくて執着なのだろう。
でも、どうしても私は君と幸せになりたい。