君のためなら、君を忘れられる。
ずっと好きだった人とキスをした。
何度か葛藤したけど、彼は私を恋愛対象としては見ていない。なら、キスくらいしたって、失うものはない。そう思って私からキスをした。
次の日、振られる覚悟でずっと好きだった。そう彼に伝えた。
ごめん。と言われた。予想通りの答え。驚くことはなかった。
でも、その日から彼とそういう関係が続いた。
家に泊まりに来ては、必ずキスをして、一緒に眠って、一緒に大学に行って。
何気ない会話をしたり、映画を見たり、オムライスを作ったり。
周りの友達には「辞めときな。」と言われたけど、既に振られている私に失うものはなかった。
多くを望んでいなかったし、何より私たちは一線を超えてはいなかった。
私を大事に思ってくれているからだと思っていたし、彼は頻繁に連絡をしたり、電話をかけてきたりして、本当に付き合っているような錯覚を覚えるほど彼に大切にされていたから。
そんなある日、私たちはついに一線を超えた。
私にとっては、はじめてのことだった。
暖かい痛み、温もり、愛、彼の優しさ。全部忘れられない幸せだった。
その日から彼とあまり連絡が取れなくなった。
明らかに冷たくなっていた。週に何度も会っていた私たちは、気づけば約1ヶ月会っていなかった。
辛かった。もうすでに振られているのに、失うものなんてないはずなのに、たくさん泣いた。
大学を卒業して地元に帰ってからしばらくして、また前のような友達の関係に戻って、頻繁にラインしたり電話したり。それだけでまた幸せだった。
その反面、彼を忘れるために必死だった私は、他の男の人とホテルで夜を過ごした。
何も感じなかった。本当に何も。
行為が終わって、男がベッドの横で寝ている時。
彼から「どうせ暇やろ電話しよや」とラインが来た。
私は、こっそり部屋を抜け出して、ベランダで彼と電話をした。
何気ない話、本当に楽しくて嬉しかった。
ふと、彼が「ごめんな色々」と言った。
何の話かは大体分かる。
「俺、部屋の居心地の良さを好きだと錯覚してた」と彼は言った。
「何言ってんの私2回振られたんだよ?」
「気になってたよ。ずっと」
「なにそれ、知らなかった」
信じられない言葉だった。
距離ができてから、もう会えなくなってから言うなんてズルい。
「ええやん。もう終わったことやし」
「終わってない...」
私の中ではまだ終わってないよ。
「ん?それはそういうこと?」
「うん。忘れようとしたけどまだやっぱりだめなんだ」
他の男と行為をした後、私は部屋を抜け出して
彼と電話している。これがまだ私が前に進めていない紛れもない事実だった。
つい正直に言ってしまった。
彼は困った様子だった。
「それは思ってても言わないで欲しかった」
「前に進んで」
どんなに傷ついても忘れられなかった。自分がボロボロになってでも。
でも、この一言で私は彼のために彼を忘れなきゃいけないんだ。そう思った。
彼の心の重荷にならないために次に進まなきゃいけない。
そう思った瞬間、心に整理がついた気がした。
自分のために頑張るのには限界がある。
でも大切な人のためなら頑張れる気がした。
タバコの匂いがすると君を思い出す。
レモンサワーとスケートボード。思い出すのは君ばかり。
でも前に進むよ、君のために。
何度か葛藤したけど、彼は私を恋愛対象としては見ていない。なら、キスくらいしたって、失うものはない。そう思って私からキスをした。
次の日、振られる覚悟でずっと好きだった。そう彼に伝えた。
ごめん。と言われた。予想通りの答え。驚くことはなかった。
でも、その日から彼とそういう関係が続いた。
家に泊まりに来ては、必ずキスをして、一緒に眠って、一緒に大学に行って。
何気ない会話をしたり、映画を見たり、オムライスを作ったり。
周りの友達には「辞めときな。」と言われたけど、既に振られている私に失うものはなかった。
多くを望んでいなかったし、何より私たちは一線を超えてはいなかった。
私を大事に思ってくれているからだと思っていたし、彼は頻繁に連絡をしたり、電話をかけてきたりして、本当に付き合っているような錯覚を覚えるほど彼に大切にされていたから。
そんなある日、私たちはついに一線を超えた。
私にとっては、はじめてのことだった。
暖かい痛み、温もり、愛、彼の優しさ。全部忘れられない幸せだった。
その日から彼とあまり連絡が取れなくなった。
明らかに冷たくなっていた。週に何度も会っていた私たちは、気づけば約1ヶ月会っていなかった。
辛かった。もうすでに振られているのに、失うものなんてないはずなのに、たくさん泣いた。
大学を卒業して地元に帰ってからしばらくして、また前のような友達の関係に戻って、頻繁にラインしたり電話したり。それだけでまた幸せだった。
その反面、彼を忘れるために必死だった私は、他の男の人とホテルで夜を過ごした。
何も感じなかった。本当に何も。
行為が終わって、男がベッドの横で寝ている時。
彼から「どうせ暇やろ電話しよや」とラインが来た。
私は、こっそり部屋を抜け出して、ベランダで彼と電話をした。
何気ない話、本当に楽しくて嬉しかった。
ふと、彼が「ごめんな色々」と言った。
何の話かは大体分かる。
「俺、部屋の居心地の良さを好きだと錯覚してた」と彼は言った。
「何言ってんの私2回振られたんだよ?」
「気になってたよ。ずっと」
「なにそれ、知らなかった」
信じられない言葉だった。
距離ができてから、もう会えなくなってから言うなんてズルい。
「ええやん。もう終わったことやし」
「終わってない...」
私の中ではまだ終わってないよ。
「ん?それはそういうこと?」
「うん。忘れようとしたけどまだやっぱりだめなんだ」
他の男と行為をした後、私は部屋を抜け出して
彼と電話している。これがまだ私が前に進めていない紛れもない事実だった。
つい正直に言ってしまった。
彼は困った様子だった。
「それは思ってても言わないで欲しかった」
「前に進んで」
どんなに傷ついても忘れられなかった。自分がボロボロになってでも。
でも、この一言で私は彼のために彼を忘れなきゃいけないんだ。そう思った。
彼の心の重荷にならないために次に進まなきゃいけない。
そう思った瞬間、心に整理がついた気がした。
自分のために頑張るのには限界がある。
でも大切な人のためなら頑張れる気がした。
タバコの匂いがすると君を思い出す。
レモンサワーとスケートボード。思い出すのは君ばかり。
でも前に進むよ、君のために。