30になってもお互い結婚してなかったら、
「30になるまで相手がいなかったらお前でいいわ。」

セックスはできんけど、と言っていた幼なじみから久々に会いたいと連絡があった。

ふたつ返事で旦那にのみにいってくるねと言って地元の居酒屋を予約した。
彼は典型的な可愛い顔をしていて、習い事も一緒。
昔はよくマセている女の子にからかわれて泣いているような、中身も見た目も可愛らしいタイプの男の子だった。

どちらかというと仲良くなったのは高校からで、違う進学先になってからだった。
偶然あった先で、妹同士が歳が違うけれど交流があったことで、意気投合してお互いとても気が合うことに気付いて女友達と変わらないくらいなんでも話せる存在になった。
毎回彼が私のバイト先の帰りに私を待ってくれていて、お互いの彼氏彼女の話をした。
お互いの邪魔にならないように、他の友達を交えたり適度に距離を保って付き合ってきた。
私のバイト帰り、パピコを半分こして、帰り道に自転車を押しながら10分の帰り道をふざけながら30分かけて帰る道が大好きだった。あまり人のことを悪くいわない彼が、彼女の事を少し悲しそうに話すとき一緒に私も悲しくなった。

彼の進学先が北海道で頻繁にあえなくなってからも帰省した時は私に一番に連絡がきたし、私も都内にその時の彼氏と住んでた時も会いにきてくれたり、その当時流行ってた通話無料の携帯電話で、いつも連絡をとっていた。
正直その当時私はどっちかというと見た目が派手な部類でどっちかというと真面目、正統派な見た目の彼が一緒にいると不思議がられるくらい仲がよかった。

私が結婚すると言った時彼は全然30前じゃん!と言って笑った。私も別れたら貰ってよねーと言って笑った。
それから数年たまに連絡はとっていたけれど会うのは久々だった。

「結婚することになった。」

いつも通りの口調で彼は言う。

かなり年上。話を聞いたら周りから固められた感じで、彼らしいといえば彼らしいと思った。
彼が、地元にいつか戻りたいと言ったら、それでもついていきたいと彼女は言ってくれたらしい。

今まで優しいせいで苦労しすぎた彼。
でも、彼のことをとても大切に思ってくれる彼女と今後こそ幸せになるんだろうなと思った。

そんなに好きじゃないと言いながら、冗談でデリヘル嬢を携帯で検索しながら喋る彼を叱りながらいつも通りに軽口をたたいた。
日付が変わる前にいつも通り彼がタクシーを頼んでくれた。
まだ飲むと言う彼が近所のスナック前に降りる前に呟いた

「1番お前が好きだったよ。」

抱けないって言ったのはお前だろといった言葉を飲み込んで、

「またね。」

と言った。

結局は私も男として見れないって何回も言ってたっけ。

まだわたしもあなたも30になってないね。
でも30を過ぎてもこれからもずっとずっと友達でいたいね。
男女の友情は理性で作られるものなのかもしれない。

私もお前が1番好きだったよ。
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