付き合って数ヶ月後、彼の離婚が成立した。
⚠この純猥談は不倫表現を含みます。
出会い系アプリで出会った彼は”シェアハウス”をしていた。
でもその相手は友人ではなく”嫁”だった。
つまり、既婚者だったのだ。

それを知ったのは、付き合って3日経った日の夜。
急にかかってきた彼からの電話。電話越しに泣いている彼は、事実を話し始めた。

彼曰く、嫁に浮気された悲しさを紛らわすためにアプリを始め、私と出会い、本気で恋をしたと。
「絶対離婚するから…別れたくない」
そんな薄っぺらい言葉たちを信じて、私は不倫相手になってしまった。既にそれだけ彼のことが好きだったのだ。

彼の腕には深い傷があった。
聞いてみると、嫁が酔っ払って噛んだ跡だと言った。
両耳のピアスも嫁に開けてもらったものらしい。
「勝手に開けられたんだ」と怒りながら言う割には、失くしたら新しいピアスを買って身につけていた。

彼が横で寝ている時、腕の傷やピアスホールを見て静かに傷ついていた。
彼が今好きなのは自分のはずなのに、どうしてもチラつく影に、何度も涙を流した。

付き合って数ヶ月後、彼の離婚が成立した。
晴れて私は不倫相手から彼女になった。
それと同時に彼の仕事も忙しくなり、会えない日も続いた。

彼のLINEの返事も日が空くようになり、すれ違うことが多くなってきた頃、『大事な話がある』と突然きたLINE。別れ話だった。

そしてまた新たな事実を知る。
彼には借金があったのだ。それもまた”元嫁”が離婚前に彼のカードを使って作った借金だと言う。
彼も私も、いつまでもあの女の柵から放たれないのだと絶望した。
彼も「別れるのは嫌いになったとかではなくて、悩ませたくないから」と言った。
そんな理由に納得はできなかったが、選択肢はなかった。

お互いの家にある荷物を渡すために、久しぶりに彼と会った。渡したら解散の予定だったはずなのに、気づいたら2人で泣きながら本音で話していた。

「お金返し終わったとき、お互い大切な人がいなかったら迎えに来て」

私の精一杯のわがままに対する彼の返事は、触れるだけのキスと、今までにないくらいの力のこもったハグだった。
その時見えたピアスにまた、傷ついた。

それから1ヶ月も経たないうちに、彼から再度連絡が来た。
『やっぱりやり直したい』
あんな別れ方しておいてどの口が言ってんだ、と口元まで出てきた言葉を飲み込んだ。
『ちゃんと直接会ったときに言ってほしい』
そう返したのはいいものの、私の資格試験や帰省、彼の体調不良、色々な理由で会えないでいた。
付き合っていた頃と何ら変わらない、くだらないLINEを続けながら過ごしていたのに。


『資格受かったよ』
資格試験の合格発表の日、彼から返事がくることはなかった。
忙しいのかもしれない。何日かすれば来るかもしれない。しかし、何日経っても未読のまま。電話も折り返されることは無かった。


『今までありがとう。大好きだよ』
数ヶ月後、一方的なLINEを送って、私は前に進む決心をした。

彼は今どこで何をしているんだろうか。
せめて笑って幸せで過ごしていてほしい。
そして伝えたい。
「私には大切な人ができました」
ちゃんと伝えるためにも、
この世にいないなんて絶対許さないから。
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