友達との話の流れで開いた元彼のSNS。巨乳のギャルが並んだフォロー欄。
出来心で見てしまった元彼のSNSのフォロー欄。
派手なメイクをした挑発的な表情のギャル。露出した肌。これ見よがしの谷間。綺麗なくびれに細くて長い足。
女の私から見ても綺麗だと思った。
そんな綺麗な女性のアカウントがたくさん並んでいた。
私とは真逆の雰囲気の女性のアカウントばかりだった。


体質的に太りづらく、友達からはいつも食べても太らないことを羨ましがられたが、私は自分の体がそんなに好きではなかった。
肩や鎖骨は骨が目立つしギリギリCカップの胸も下着を外せばどこへやら、くびれもないし骨盤が目立つ。色気のない体。
周りの女の子たちの丸くて女性らしい体のラインが羨ましかった。

元彼と初めてそういう空気になった時も、こんな貧相な体では引かれてしまうんじゃないかと怖かった。でも、彼は今こうして大丈夫だよと言ってくれているし、そもそも体が目当てであれば私みたいな貧相な体の相手を選ばないだろう、そう信じて体を見せた時、元彼は綺麗だ、可愛いと言ってくれた。だけどやっぱり申し訳なくて、彼の大きな手には隙間を作ってしまうくらい小さな胸が恥ずかしかった。

華奢だ、抱きしめた時すっぽり収まるのが可愛い、モデルみたいな体型だから何着ても似合うね、なんて褒めてくれた。体型だけじゃなく顔にも自信がなかった私に、清楚なクールビューティーって感じだね、派手なギャルが苦手な俺にはドストライクの顔だし性格も好きだよ、なんて100点の答えもくれた。

そうやってコンプレックスまみれの私を肯定してくれたから、少しずつ自信も持てたし、彼にもっと好かれたくて努力した。そんなに頑張らなくていいよと言ってくれたけど、彼の理想に近づきたかったし、私も私を好きになりたかったから頑張れた。胸がなかなか大きくならないと嘆く私に、マッサージしたら?唐揚げとか豆乳、キャベツがいいらしいよ、なんて今思えば腹立たしいが、彼なりに調べてアドバイスをしてくれたこともあった。

少し成果が出た時、大きくなった?と嬉しそうに聞いてきた彼を見て、気にしないなんて言いながらやっぱり大きい方がいいんだな、なんて思った。だけど痩せるとすぐに減ってしまうし、そんなに簡単にはいかなかった。だけど毎日マッサージをしてナイトブラをつけて豆乳を飲んで寝る生活を続けた。


だけどある時気づいてしまった。夜の甘い時間は気を使ってか胸を触ってくれていた彼。だけど朝寝ぼけて甘い時間に突入した時は私の胸にほとんど見向きもしない彼。本能的な欲求の前じゃ、触れるだけ時間の無駄だった?ちょっとショックだな。なんて思いながらも気づかないふりを続けた。

虚しく思いながらも彼に会えない日も毎日努力をしたし些細な変化に一喜一憂もした。しばらく会えない間も、怠け者の私とは思えないほど頑張った。


だけど結局、よく分からない理由で納得いかないまま振られた。好きかどうか分からなくなったとか、私は悪くないとか、楽しかった幸せだったとか、そんな話だった。

思いの外呆気ない終わりだった。怠け者の私が毎日努力を続けるくらいには彼のことが好きで、好きすぎて狂ってしまうくらいには好きだった。毎日泣き暮らしながらも、マッサージもナイトブラも豆乳も無意識のうちに続けてしまうくらいには習慣になっていた。もう頑張ったところで喜ぶ彼を見れないのに。頑張って自分を好きになったところでもう彼は私を好きではないのに。そう思いながらも彼がきっかけでできた習慣を、彼がいなくなってからも続けた。


別れて随分経って心の傷も癒えてきた今。友達との話の流れで開いた元彼のSNS。巨乳のギャルが並んだフォロー欄。キモいと悲鳴をあげる友達の声を聞きながら、ボーッとする頭であの頃を思い出した。

ギャル苦手なんじゃなかったっけ?肩とかお腹出すの嫌なんじゃなかったっけ?小さい胸、可愛いなんて言ってなかったっけ?やっぱりか。私に気を使っていただけで本心では違ったのか。別れてからもあの習慣を続けたおかげか、あの頃よりはスタイル良くなったよ。まあもう見せることもないんだけど。そんな気持ちを酒で流し込んで内心ちょっと泣いた。


家に帰り着いてほろ酔い気分でこの文章を書いている。
ギャルが並ぶフォロー欄の中でふと目についた女優。当時彼が清楚なクールビューティーで私に似ているから好きだと言ったあの女優。まだあの女優を好きなら、前よりマシになった私にチャンスは、なんて気持ちを豆乳で流し込んで眠りにつく。
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