外出自粛が求められてから、彼には会っていない。
東京の感染者が増えてきて、外出自粛が知事から強く求められてから、彼に会っていない。
もう、4週間会ってない。
毎週毎週会っていたのに、パタリと会えなくなったから、最後に会ったときも、それが最後だとわかっていなかったから、これからまだまだ続く会えない日々に、心の準備なんか全然できていないけど、私たちは会っていない。
もちろん、無理やり会うことはできるんだけど、万が一のことを考えたら、会いたいから来てとは簡単に言えない。
万が一、彼が感染したら。
万が一、彼が重症化したら。
彼への愛は会わないことで証明されるんだと、そう自分に言い聞かせてしまったから、安易に会うことはできなくなってしまった。
彼のほうも多分、同じことを考えているんだと思う。
だから私たちは、会いたいねと言い合っても、会おうと言うことはない。
1人で過ごす夜は、何も起こらなくて、刺激がなくて、ただただ、雨水のように染みる寂しさがあった。
恋人だから、会えないんだ。
結婚していたら、妻と夫だったら、家族だったら、当たり前のように会えるのに。私たちはただの口約束の恋人。
2人の間ではかけがえがなくても、世間からしたらただの恋人。
そう思った。
1人の夜は毎日毎日やってきて、私の中の寂しさを揺らす。
ベットの中で寂しさに襲われた私は、隣に寝ている彼を妄想した。こちらを向いて、私を抱きしめている彼。
優しい目で私を見つめる彼。
彼の手がするすると私のパジャマの中に入り背中を撫でた。
私は妄想の中で彼の感触をありありと感じた。
久しぶりの感覚に息が早くなった。
私は少しMなところがあるから、彼はそれを知っていて、合わせてくれる。彼の反対の手が私の胸を優しく撫でて、私はもうそれだけで頭がぼうっとした。
少し逃げようとしてのけぞる私の身体を、彼の腕が押さえつける。私はフワフワとした意識の中、彼の手の感触でどんどん昇っていく。
彼はそのまま私の下着の中に手を差し込んで、私の濡れた部分を確かめるように撫でた。
私はもう完全に彼に身体を委ねて、従順な彼のおもちゃとして、身体を震わせる。こんなに序盤で、こんなに感じたことなんてないのに、ましてや今、彼は妄想の中で隣にいるだけなのに、私は完全にスイッチが入ってしまっていた。
彼の手は私の弱いところを、繰り返し繰り返し撫でた。
冷静に私を見つめる彼の目。
気持ちいいの?と聞く彼の声。
彼の手が私の首に伸びて、優しく絞めた。
もうびしょびしょだね、たくさん濡らして偉いね。
妄想の中で、彼は私をもてあそんだ。
私は全身に熱が駆け巡るのを感じた。
静かな夜の中、私の荒い呼吸が、狭い部屋に響いた。
達したあと、私は火照った体を起こして、手の指をティッシュで拭いた。
隣には誰もいない。
心地よさで、目を瞑ると眠気が襲ってきたけれど、それと同時に心に戻ってきた寂しさが、私をすぐには眠らせなかった。
手を横に伸ばしても彼の手とぶつからない。
隣には誰もいない。
明日からもずっと、彼には会わないし、いつまで会えないのかは分からない。1人の夜はこれからもずっとやってくるし、私はそれに1人で耐えないといけない。
泣きそうになって、涙が出たら鼻水も出て面倒だからと我慢したけど、間に合わなくて涙が枕カバーに落ちた。
私たちは会えないし、会わない。
私たちはただの恋人で、家族ではない。
もう、4週間会ってない。
毎週毎週会っていたのに、パタリと会えなくなったから、最後に会ったときも、それが最後だとわかっていなかったから、これからまだまだ続く会えない日々に、心の準備なんか全然できていないけど、私たちは会っていない。
もちろん、無理やり会うことはできるんだけど、万が一のことを考えたら、会いたいから来てとは簡単に言えない。
万が一、彼が感染したら。
万が一、彼が重症化したら。
彼への愛は会わないことで証明されるんだと、そう自分に言い聞かせてしまったから、安易に会うことはできなくなってしまった。
彼のほうも多分、同じことを考えているんだと思う。
だから私たちは、会いたいねと言い合っても、会おうと言うことはない。
1人で過ごす夜は、何も起こらなくて、刺激がなくて、ただただ、雨水のように染みる寂しさがあった。
恋人だから、会えないんだ。
結婚していたら、妻と夫だったら、家族だったら、当たり前のように会えるのに。私たちはただの口約束の恋人。
2人の間ではかけがえがなくても、世間からしたらただの恋人。
そう思った。
1人の夜は毎日毎日やってきて、私の中の寂しさを揺らす。
ベットの中で寂しさに襲われた私は、隣に寝ている彼を妄想した。こちらを向いて、私を抱きしめている彼。
優しい目で私を見つめる彼。
彼の手がするすると私のパジャマの中に入り背中を撫でた。
私は妄想の中で彼の感触をありありと感じた。
久しぶりの感覚に息が早くなった。
私は少しMなところがあるから、彼はそれを知っていて、合わせてくれる。彼の反対の手が私の胸を優しく撫でて、私はもうそれだけで頭がぼうっとした。
少し逃げようとしてのけぞる私の身体を、彼の腕が押さえつける。私はフワフワとした意識の中、彼の手の感触でどんどん昇っていく。
彼はそのまま私の下着の中に手を差し込んで、私の濡れた部分を確かめるように撫でた。
私はもう完全に彼に身体を委ねて、従順な彼のおもちゃとして、身体を震わせる。こんなに序盤で、こんなに感じたことなんてないのに、ましてや今、彼は妄想の中で隣にいるだけなのに、私は完全にスイッチが入ってしまっていた。
彼の手は私の弱いところを、繰り返し繰り返し撫でた。
冷静に私を見つめる彼の目。
気持ちいいの?と聞く彼の声。
彼の手が私の首に伸びて、優しく絞めた。
もうびしょびしょだね、たくさん濡らして偉いね。
妄想の中で、彼は私をもてあそんだ。
私は全身に熱が駆け巡るのを感じた。
静かな夜の中、私の荒い呼吸が、狭い部屋に響いた。
達したあと、私は火照った体を起こして、手の指をティッシュで拭いた。
隣には誰もいない。
心地よさで、目を瞑ると眠気が襲ってきたけれど、それと同時に心に戻ってきた寂しさが、私をすぐには眠らせなかった。
手を横に伸ばしても彼の手とぶつからない。
隣には誰もいない。
明日からもずっと、彼には会わないし、いつまで会えないのかは分からない。1人の夜はこれからもずっとやってくるし、私はそれに1人で耐えないといけない。
泣きそうになって、涙が出たら鼻水も出て面倒だからと我慢したけど、間に合わなくて涙が枕カバーに落ちた。
私たちは会えないし、会わない。
私たちはただの恋人で、家族ではない。