「私の事ってもうなんも思ってない?」
3ヶ月付き合ってた彼女と別れた。
彼女はサークルも学科も一緒で、男子からも少しモテる人気の女子だった。
彼女は一人暮らしで、付き合ってた頃は大学が終わって一緒に彼女の家に行って、2人で家事をしたりテレビをみたりして、24時頃に2人でベッドに移動してやるのがいつもの流れだった。
別れた理由は会いすぎたから。
不思議なもので、ずっと一緒にいると好きだった気持ちも日に日に薄れてきて、気付いたら冷めていた。
別れは呆気なく喧嘩もなく
「別れても仲良くしようね」
という一言で別れを告げた。
彼女もすんなり受け入れた。
他に好きな人がいるのだろうと薄々気づいていた。
そして、それから話すことは無かった。
ある日のサークル終わり。
女の先輩と2人で居酒屋の前で話していると、飲み終わった人達がぞろぞろと出て来て店の前で集まりながら話し始めた。先輩とは別れ、同じ学年の友達と集まりみんなで二次会をやることになった。
そこには元カノの姿もあった。
別れたはずなのに少し嬉しいような気まずいような、モヤモヤした感情が込み上げる。
元カノは
「家に昨日の焼き鳥の残りあるから持っていくね」
とみんなに言い家に戻ると言った。他のメンバーはお酒を買いにコンビニにいくと言い、後で合流することになった。
自分もコンビニに行こうとした途端、
元カノは自分の腕を引っ張り一言
「着いてきて。1人じゃ持てない」
その一言が自分の心を掻き回した。
別れたのに。多分、まだ好きなんだろう。
そんな女々しい自分が嫌になった。
元カノは何気ない話をしていた。
もう、自分のことはなんとも思ってないのか。
複雑な気持ちに駆られた。
元カノの家の前に着くと行き慣れてた2階の部屋が、凄く特別で新鮮な気がした。気持ちを察されないように普通を装い、いつもと変わらないテンションでお邪魔して焼き鳥を出した。
そうすると元カノは自分の肩を叩き
「真実か挑戦かってゲームしようよ」
カードをお互い引き同時に見せ合い、数字が大きい方が負けた方に真実(質問に対して本当の答えを言わないといけない)か、挑戦(命令されたことを実行しないといけない)を選ばせるというゲームをすることになった。
最初はくだらないことを質問したり挑戦したりした。
ドキドキしてた自分が馬鹿らしく思えた。
そして最後の1枚。
彼女はハートの9。自分はスペードの3。
「真実か挑戦か」
「真実」
「私の事ってもうなんも思ってない?」
自分は即答出来なかった。
変なプライドと伝えたい気持ちが混ざっていた。
でもこの関係がずっと続くのは嫌だ。
「忘れられるわけ、ない。」
彼女は微笑んだ。
「先輩と二人で居酒屋の前で話してるのを見て、妬いちゃったから家に誘ったの」
近すぎて見えてなかったものが、離れてみて、見えることもあるのだろう。
あんなに慣れた彼女の部屋も今じゃ落ち着かない。
あんなに慣れてた彼女にも今じゃドキドキする。
カードは散らばり、
煌々と付いてた電気は消えて焼き鳥は冷蔵庫の中
彼女と自分は暗闇でお互いの表情が分からないまま唇を重ね身体を重ねた。
今のドキドキが楽しい。また彼女のことを忘れたくない。
一晩だけ、恋人に戻った気がした。
彼女はサークルも学科も一緒で、男子からも少しモテる人気の女子だった。
彼女は一人暮らしで、付き合ってた頃は大学が終わって一緒に彼女の家に行って、2人で家事をしたりテレビをみたりして、24時頃に2人でベッドに移動してやるのがいつもの流れだった。
別れた理由は会いすぎたから。
不思議なもので、ずっと一緒にいると好きだった気持ちも日に日に薄れてきて、気付いたら冷めていた。
別れは呆気なく喧嘩もなく
「別れても仲良くしようね」
という一言で別れを告げた。
彼女もすんなり受け入れた。
他に好きな人がいるのだろうと薄々気づいていた。
そして、それから話すことは無かった。
ある日のサークル終わり。
女の先輩と2人で居酒屋の前で話していると、飲み終わった人達がぞろぞろと出て来て店の前で集まりながら話し始めた。先輩とは別れ、同じ学年の友達と集まりみんなで二次会をやることになった。
そこには元カノの姿もあった。
別れたはずなのに少し嬉しいような気まずいような、モヤモヤした感情が込み上げる。
元カノは
「家に昨日の焼き鳥の残りあるから持っていくね」
とみんなに言い家に戻ると言った。他のメンバーはお酒を買いにコンビニにいくと言い、後で合流することになった。
自分もコンビニに行こうとした途端、
元カノは自分の腕を引っ張り一言
「着いてきて。1人じゃ持てない」
その一言が自分の心を掻き回した。
別れたのに。多分、まだ好きなんだろう。
そんな女々しい自分が嫌になった。
元カノは何気ない話をしていた。
もう、自分のことはなんとも思ってないのか。
複雑な気持ちに駆られた。
元カノの家の前に着くと行き慣れてた2階の部屋が、凄く特別で新鮮な気がした。気持ちを察されないように普通を装い、いつもと変わらないテンションでお邪魔して焼き鳥を出した。
そうすると元カノは自分の肩を叩き
「真実か挑戦かってゲームしようよ」
カードをお互い引き同時に見せ合い、数字が大きい方が負けた方に真実(質問に対して本当の答えを言わないといけない)か、挑戦(命令されたことを実行しないといけない)を選ばせるというゲームをすることになった。
最初はくだらないことを質問したり挑戦したりした。
ドキドキしてた自分が馬鹿らしく思えた。
そして最後の1枚。
彼女はハートの9。自分はスペードの3。
「真実か挑戦か」
「真実」
「私の事ってもうなんも思ってない?」
自分は即答出来なかった。
変なプライドと伝えたい気持ちが混ざっていた。
でもこの関係がずっと続くのは嫌だ。
「忘れられるわけ、ない。」
彼女は微笑んだ。
「先輩と二人で居酒屋の前で話してるのを見て、妬いちゃったから家に誘ったの」
近すぎて見えてなかったものが、離れてみて、見えることもあるのだろう。
あんなに慣れた彼女の部屋も今じゃ落ち着かない。
あんなに慣れてた彼女にも今じゃドキドキする。
カードは散らばり、
煌々と付いてた電気は消えて焼き鳥は冷蔵庫の中
彼女と自分は暗闇でお互いの表情が分からないまま唇を重ね身体を重ねた。
今のドキドキが楽しい。また彼女のことを忘れたくない。
一晩だけ、恋人に戻った気がした。