「お前がもっと女らしければな」
「いや、お前は女として見てないから」

散々言われるこの言葉。

わかってる、自分が一番理解しているんだよな、と心でそっと苦しみながら、
今日もケラケラと、男友達っぽくあなたの前で笑う。


私は自分に自信がないくせにプライドが高い、とても厄介な人間だ。

好きな気持ちはバレたくないし、
バレたところでうまくいくわけがないし、
うまくいかなかったとして傷つきたくないし、

そんな気持ちが渦を巻いて、芽生えたいくつかの好意を心の奥底にしまって、燃やして、無かったことにしてきた。

それが癖づいてしまった私は、今日もあなたへの好意を殺して少しでも好意が漏れないように、あなたの前でわざとガサツに乱暴に振る舞っている。

そんなことを散々繰り返していたある日、

「お前がもっと女らしければな」

そう彼から言われた。


変に期待をもたせる言葉。
自分の中でモヤができた。
女らしければ、なんだろう。
女らしければ、恋愛対象になるのか?

でも私はそれ以上知りたくなくて、言葉の真意を聞けなかった。

それどういうこと?の一言がつっかえて出なかった。
だから代わりに、「なんだよそれ」って大口開いてまた笑った。


そんな自分がしんどかった。
女らしくってなんだろう、女らしくって、
あれ?私女なんだけどなあ、どうしよう。

私だって女らしくいたいんだけどなあ。

そんな気持ちは渦巻いて、大きくなり、私を蝕んだ。

そして、変な結論に辿り着いてしまった。

「女らしくいたい」
「でもあなたの前では恥ずかしくてできない」
「でも私だって女らしくいれるんだから」


気づいたら、指は動いていた。
出会い系サイトをインストールし無作為に動く指。
画面上を適当に動く指から私は簡単に女として扱われた。

あなたには絶対見せない顔。
かわいさもあざとさも全部、見知らぬ男には簡単に見せることができた。

そんな私に見知らぬ男は発情してくれた。

ああ、こういうことか、
こうなるんか、こんなもんか、
そう思いながら見知らぬ男の思い通りになる私の体。

全く知らない人に女見せて、発情されて、女見せて、使われて。


間違ってる。こじらせてる。わかってる。
私の女を見せたいのはこんなやつじゃないのになあ。

見知らぬ男に愛なく抱かれつつ、
そんなことを考えながら、
あなたのあの言葉が脳裏に浮かぶ。

『お前がもっと女らしければな』


なんだよ、それ。
こんな私を見たら何か起きるのかよ。
私だって女なんだよ。
一回抱いてみろよ、ばーか。


なんて思いながら、今日も指先一本で、あなたに向けられない私の女を発散させている。
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