「復縁するなら様子見の期間が欲しい。だけど、その間もカップルみたいなことがしたい」
彼は中高男子校出身で、今まで女の子と付き合ったことが一度もない人だった。
私と付き合ってる時も、恋人らしいことをする度にいちいち照れているのが初々しくて、全部が可愛かった。
ある日突然言われた。
「俺、やっぱり恋愛向いてないかも」
「一人でいた期間が長すぎた。一人だった時に戻りたい」
呆気ない終わり方だった。
フラれてすぐの私はずっと復縁を望んでいた。
あんなに好きって言ってくれたじゃん。
結婚したいって言ってくれてたじゃん。
なのに、なんで。
毎日枕を濡らしていた。
振られてから3ヶ月後、とうとう我慢できなくなって「久しぶり」なんて元カノからの模範回答のようなLINEを送った。
優しい彼は、他愛もない会話にも丁寧に返信をくれた。
まるで付き合ってた時のように、ほぼ毎日連絡を取るようになった。
それから少しして、彼から会いたいと言われ、舞い上がった私はあっさりと家に上げてしまった。
間違えた。
私が悪かった。
体を許してしまった。
行為中、何度も彼が、好きだよ、可愛い、大好き、と切羽詰まった表情で私を見下ろしながら言ってくる。
嬉しかった。その時だけは好きな人と繋がれる幸せを感じていた。
次の日の朝、間違いを犯してしまったことを猛省し、酷く後悔した。
もうきっと会ってくれないし復縁も無理だなと直感で分かった。女の勘って当たるしね。
暫くして、彼が電話をしようと誘ってくれた。
彼からの着信に3コールで出る。もしもし、こんばんは、なんて挨拶を交わす。
酔っ払っていて眠そうな声だった。
ふにゃふにゃと喋る彼が突然聞いてきた。
「俺のことどう思ってるの」
電話ではあまり言いたくないなぁ、と思いつつ答えた。
「好きだよ。ちゃんと好き。」
少し間が空き、彼は言う。
「ありがとう、俺も好きだよ。」
でも、と言葉を続ける。
「一度別れたから、慎重にいきたい。様子見の期間が欲しいんだ。
だけど、その期間の中でもカップルみたいなことがしたい。」
唖然としてしまった。
無自覚だろうけど、それ体目的なんじゃないの?
君の言うカップルみたいなことってきっとそうだよね。
そう思った途端に酷く悲しくなった。
復縁できるかも、と期待してしまった自分に腹が立った。
「それでもいいけど、その期間で手を出したりするのはだめだよ。」
無理矢理絞り出した言葉に対して君は、
「そっかぁ。」
あからさまな反応。
あーーーー。
私この人とはもう駄目なんだなあ。
幸せって何だろう。
来月、彼と会う約束があるんです。
「君は、『恋愛に向いてない』って言ってたけど、まだそんな風に思っているなら今日でさようならしよう。」
そんなようなことを言って、終わろうと思っています。
ほいほいと体を許したユルユルな私に、きちんと言えるか分かりませんが、どうか、私が後悔しないように。
そして、どうか彼が、私を手放してくれますように。
私と付き合ってる時も、恋人らしいことをする度にいちいち照れているのが初々しくて、全部が可愛かった。
ある日突然言われた。
「俺、やっぱり恋愛向いてないかも」
「一人でいた期間が長すぎた。一人だった時に戻りたい」
呆気ない終わり方だった。
フラれてすぐの私はずっと復縁を望んでいた。
あんなに好きって言ってくれたじゃん。
結婚したいって言ってくれてたじゃん。
なのに、なんで。
毎日枕を濡らしていた。
振られてから3ヶ月後、とうとう我慢できなくなって「久しぶり」なんて元カノからの模範回答のようなLINEを送った。
優しい彼は、他愛もない会話にも丁寧に返信をくれた。
まるで付き合ってた時のように、ほぼ毎日連絡を取るようになった。
それから少しして、彼から会いたいと言われ、舞い上がった私はあっさりと家に上げてしまった。
間違えた。
私が悪かった。
体を許してしまった。
行為中、何度も彼が、好きだよ、可愛い、大好き、と切羽詰まった表情で私を見下ろしながら言ってくる。
嬉しかった。その時だけは好きな人と繋がれる幸せを感じていた。
次の日の朝、間違いを犯してしまったことを猛省し、酷く後悔した。
もうきっと会ってくれないし復縁も無理だなと直感で分かった。女の勘って当たるしね。
暫くして、彼が電話をしようと誘ってくれた。
彼からの着信に3コールで出る。もしもし、こんばんは、なんて挨拶を交わす。
酔っ払っていて眠そうな声だった。
ふにゃふにゃと喋る彼が突然聞いてきた。
「俺のことどう思ってるの」
電話ではあまり言いたくないなぁ、と思いつつ答えた。
「好きだよ。ちゃんと好き。」
少し間が空き、彼は言う。
「ありがとう、俺も好きだよ。」
でも、と言葉を続ける。
「一度別れたから、慎重にいきたい。様子見の期間が欲しいんだ。
だけど、その期間の中でもカップルみたいなことがしたい。」
唖然としてしまった。
無自覚だろうけど、それ体目的なんじゃないの?
君の言うカップルみたいなことってきっとそうだよね。
そう思った途端に酷く悲しくなった。
復縁できるかも、と期待してしまった自分に腹が立った。
「それでもいいけど、その期間で手を出したりするのはだめだよ。」
無理矢理絞り出した言葉に対して君は、
「そっかぁ。」
あからさまな反応。
あーーーー。
私この人とはもう駄目なんだなあ。
幸せって何だろう。
来月、彼と会う約束があるんです。
「君は、『恋愛に向いてない』って言ってたけど、まだそんな風に思っているなら今日でさようならしよう。」
そんなようなことを言って、終わろうと思っています。
ほいほいと体を許したユルユルな私に、きちんと言えるか分かりませんが、どうか、私が後悔しないように。
そして、どうか彼が、私を手放してくれますように。