親友の結婚に、おめでとうが言えない。
親友が結婚した。

急にLINEが来て「今話せる?」と。
そのまま通話して第一声が「デキちゃった」と。

中学の時からだから、かれこれ10年以上の付き合いの親友。

田舎である故にデキ婚で良い話を聞かないので、親友の行く末が心配になった。

そもそも親友に彼氏がいたことを知らなかった私は問い詰めてしまった。
話を聞いていくと、付き合ってはいない、セフレという関係の相手との結婚だった。
それでも1年くらいの関係はあるらしい。
結局は親友もその相手もデキ婚に躊躇はなく、むしろ結婚への1歩を踏み出せたことに喜んでいるようだった。

あぁ、あの親友が
青春を共に過ごしてきた親友が
結婚するなんて本当におめでたい。

それでも素直におめでとうが出てこない。

驚きのあまりおめでとう、の言葉を忘れて、
「誰と?」と聞いてしまったことは反省している。


親友の"旦那さん"はあの時の彼だった。



私が彼と知り合ったのは、もう4年前になる。

彼とは繁華街の飲み屋で立ち寄った雰囲気の良いバーでサクッと仲良くなった。
1人で飲んでいたこともあって、意気投合。
閉店まで飲んで、帰りのタクシー代を出してくれた。

いつも会う場所はその雰囲気の良いバー。
たわいも無い話を毎回して閉店まで飲む。
何回目か出くわしたときに、よくある流れになった。

「あ〜、もう閉店だね。」
「うちくる?」
「いく。」

期待してなかったというと嘘になる。
けど展開が早いなぁとは思ったし、
そこまでの関係を持つつもりではなかった。

彼のアパートは繁華街の徒歩圏内だった。
玄関の扉にはミモザのリースが飾ってあった。
彼女でもいるのかな?と思ったけど、そうではないらしい。
お互い相手もおらず、自然とそういう流れになった。

そんな関係が、3年ほど続いた。
その間お互い付き合うこともなく、
もちろん他に相手を作ることもなく、
ただただこの関係を心地よく続けていた。

周囲には、3年間誰にも、この関係を言わなかった。
なんとなく秘密にしておきたくて、人目に触れないような時間帯で行動していた。
後ろめたいことなんて無かったし、むしろあの時公言していれば良かったのかもしれない。

私たちの終わりも静かにやってきた。

彼と将来の話をする時に、
「私とは一緒になれない」
そんな心境を話された。

理由はわかっている。
婦人科系の病気にかかったことがある私は、将来妊娠できるかわからない体である。
故に子どもを願う彼にとっては、大きな問題だったのだろう。

ずっとこのままの関係でも良いけど、将来が無いのは不安だろう。
その気持ちの合致から、一切体の関係を持たなくなった。

そして、あの雰囲気の良いバーにも立ち寄らなくなった。


彼と距離を置くようになって1年、親友と彼の結婚、妊娠報告。

その1年にどんな形で出会って、どんなストーリーがあったのかは全くわからない。

そして子どもができて嬉しがる彼の顔を想像して、やめた。

もしも私が妊娠できたら、彼の隣は私だったのか。
あの時、関係を公言していれば、親友は彼を選ばなかったのか。

そしてもし、嫁が私の親友だと知った時、彼はどうするのか。

この先親友との関係は変わらないし、彼と会う機会も訪れるかもしれない。
その時は“旦那さん”に

「はじめまして。」
「私の親友をよろしくお願いします。」

って笑顔で言えるように。
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