私たちみたいな「ずっと恋人ができなかった族」がそんなにうまく行くわけない
知り合ってから8年経つ彼は、
飲むのが大好きで、ゲームが大好きで、でも最近は筋トレや釣り、ダンスにもハマってる好奇心旺盛で広く浅く何でも楽しめる彼。
でも、恋愛には奥手だし、彼女いない暦10年。27歳。
でも、結婚するなら間違い無しの男。
そんな友人に「多分童貞」なんて思ってしまう私は性格が悪い。
20代半ばになって、「この人と結婚したいな」と本気で思った。
お互いに恋愛は、しばらくご無沙汰していて。
でも、周りから見たら、私たちは完全に両思い。
彼が「俺…自分から告白したことないんだよね」という発言に対して、「絶対私からじゃしないんだから」と思ってしまった私は性格が悪い。
「次に会ったら、告白しよう、付き合おう」
ある日神様のお告げってあるのか、ってくらいふと思った。
次の約束の日、いつも通り飲んで飲んで、お酒が回ってきた。
「春になったらさ、また〇〇と2人で公園かなんかでピクニックして、お酒飲みたいね」
「次さ、実は阿佐ヶ谷にすんごい気になってる銭湯があって、一緒に行こうよ!それでさ、その後飲もうよ」
「あ、でもなぁ、一緒にゲームもしたい。」
「エペやってるでしょ?素人同士でタッグ組んでやろうよ。」
「そういえば最近、弟と一緒にやってて、すんごい楽しいゲームあってさ」
「俺がソフト持ってたらできるから。一緒にやろうよ」
「カラオケで今モニター繋いでゲームできるんだね。」
「じゃあ、来週は一緒にカラオケでベロベロになりながらゲームしよ」
彼からたくさん次会うときの話が出てきた。
ふふ、来週も会えるんだ。
来週会う頃はカップルなのだろうか?振られても、友達でいてくれるかな?
お店を出たら帰り際に言おう。だって、今日答えを聞くのは緊張するもん。
そして店を出る。突然冷えたから、夜になるとすっかり冬だ。
言うべきか。でも、来週会うしその時でも。
今、そんな話して外で話すにしても冷えるし。来週のカラオケのときのほうが、と。
すぐ逃げる言い訳だけは思いつく。
「そう言えばさ、言いたいことあって」
彼のほうが先に口を開く。
「あ、えっと、何?」
......私だけではないのかもしれない。
いつも一緒だったし、そういうものなのか。
「俺、3ヶ月前に彼女できてさ」
会社の先輩。先輩に告白されたらしい。
筋トレが好きって、彼が言ったら、同じジムに入会して、休日はいつも一緒にトレーニングしてるんだって。
釣りが好きって、彼が言ったら、釣りを始めて、毎週どこかに一緒に釣りしに行ってるんだって。
それ無理やり合わせてるだけで、気が合うわけじゃないでしょ、と思う私は性格が悪い。
「俺、今の彼女と同棲したいし、結婚したいなって思うんだ」
「3ヶ月でそこまで想えるなんて、本当に素敵な人に出会ったんだね。」
「そうなの!ありがたいよね。」
3ヶ月って一番楽しいときじゃん。一時の気の迷いだよ。
私たちみたいな「ずっと恋人ができなかった族」がそんなにうまく行くわけない。
「え、でもさ、彼女がいるのに、私と2人で飲んでて大丈夫?」
彼女と関係性を心配する、フリ。
「うん、大丈夫。彼女もその辺束縛したくないみたいだし」
「そういう価値観も合うかも」
「...来週のカラオケはどうする?」
「え、行こうよ!楽しみ!」
彼に意思決定を委ねた私は性格が悪い。
私の良心が囁く。
「やめなよ。私が彼女だったら嫌だよ。いくら彼女が自由にさせてくれても。8年付き合ってて、両思いだった女の子と2人でカラオケなんて。」
「そもそも私と両思いだったかもわからない。」
「彼の幸せを応援しようよ。」
私は性格が悪いから、私は明日、彼とカラオケに行く。
いつか、彼が「別れちゃったんだ。」って、教えてくれるまで、近くにいようと思う。
“いつでも相談できる、『優しい』女友達”を選んだ私は性格が悪い。
飲むのが大好きで、ゲームが大好きで、でも最近は筋トレや釣り、ダンスにもハマってる好奇心旺盛で広く浅く何でも楽しめる彼。
でも、恋愛には奥手だし、彼女いない暦10年。27歳。
でも、結婚するなら間違い無しの男。
そんな友人に「多分童貞」なんて思ってしまう私は性格が悪い。
20代半ばになって、「この人と結婚したいな」と本気で思った。
お互いに恋愛は、しばらくご無沙汰していて。
でも、周りから見たら、私たちは完全に両思い。
彼が「俺…自分から告白したことないんだよね」という発言に対して、「絶対私からじゃしないんだから」と思ってしまった私は性格が悪い。
「次に会ったら、告白しよう、付き合おう」
ある日神様のお告げってあるのか、ってくらいふと思った。
次の約束の日、いつも通り飲んで飲んで、お酒が回ってきた。
「春になったらさ、また〇〇と2人で公園かなんかでピクニックして、お酒飲みたいね」
「次さ、実は阿佐ヶ谷にすんごい気になってる銭湯があって、一緒に行こうよ!それでさ、その後飲もうよ」
「あ、でもなぁ、一緒にゲームもしたい。」
「エペやってるでしょ?素人同士でタッグ組んでやろうよ。」
「そういえば最近、弟と一緒にやってて、すんごい楽しいゲームあってさ」
「俺がソフト持ってたらできるから。一緒にやろうよ」
「カラオケで今モニター繋いでゲームできるんだね。」
「じゃあ、来週は一緒にカラオケでベロベロになりながらゲームしよ」
彼からたくさん次会うときの話が出てきた。
ふふ、来週も会えるんだ。
来週会う頃はカップルなのだろうか?振られても、友達でいてくれるかな?
お店を出たら帰り際に言おう。だって、今日答えを聞くのは緊張するもん。
そして店を出る。突然冷えたから、夜になるとすっかり冬だ。
言うべきか。でも、来週会うしその時でも。
今、そんな話して外で話すにしても冷えるし。来週のカラオケのときのほうが、と。
すぐ逃げる言い訳だけは思いつく。
「そう言えばさ、言いたいことあって」
彼のほうが先に口を開く。
「あ、えっと、何?」
......私だけではないのかもしれない。
いつも一緒だったし、そういうものなのか。
「俺、3ヶ月前に彼女できてさ」
会社の先輩。先輩に告白されたらしい。
筋トレが好きって、彼が言ったら、同じジムに入会して、休日はいつも一緒にトレーニングしてるんだって。
釣りが好きって、彼が言ったら、釣りを始めて、毎週どこかに一緒に釣りしに行ってるんだって。
それ無理やり合わせてるだけで、気が合うわけじゃないでしょ、と思う私は性格が悪い。
「俺、今の彼女と同棲したいし、結婚したいなって思うんだ」
「3ヶ月でそこまで想えるなんて、本当に素敵な人に出会ったんだね。」
「そうなの!ありがたいよね。」
3ヶ月って一番楽しいときじゃん。一時の気の迷いだよ。
私たちみたいな「ずっと恋人ができなかった族」がそんなにうまく行くわけない。
「え、でもさ、彼女がいるのに、私と2人で飲んでて大丈夫?」
彼女と関係性を心配する、フリ。
「うん、大丈夫。彼女もその辺束縛したくないみたいだし」
「そういう価値観も合うかも」
「...来週のカラオケはどうする?」
「え、行こうよ!楽しみ!」
彼に意思決定を委ねた私は性格が悪い。
私の良心が囁く。
「やめなよ。私が彼女だったら嫌だよ。いくら彼女が自由にさせてくれても。8年付き合ってて、両思いだった女の子と2人でカラオケなんて。」
「そもそも私と両思いだったかもわからない。」
「彼の幸せを応援しようよ。」
私は性格が悪いから、私は明日、彼とカラオケに行く。
いつか、彼が「別れちゃったんだ。」って、教えてくれるまで、近くにいようと思う。
“いつでも相談できる、『優しい』女友達”を選んだ私は性格が悪い。