出会ったのは職場の喫煙所でした。
惹かれたきっかけはもう覚えていませんが、彼に会うために、吸いたくもない煙草を吸ってみたりなんかしていました。

出会って、仲良くなって、両片想いになって、告白してくれました。
自分ももういい年だし、結婚したいと言ってくれました。それくらい本気だと。

仕事の都合で遠距離並みに会えない日々が付き合ってすぐ半年くらい続きましたが、毎日電話をしました。
私はあまりに寂しく、年甲斐もなく泣いてしまう日もありました。

それでも、遠距離並みに会えない日々が終われば、休みが合えばいろんな所に行って、いろんなことをしよう。
そう思っていた矢先でした。


3ヶ月ぶりに会えた日。待ち合わせ場所で彼の車を待ち、彼の車に飛び乗って、彼に抱きついた時でした。

なんとも言えない、温度差を感じてしまったのです。

しばらくの間、あのときの温度差は気のせいかと、思っていました。
いや、自分に言い聞かせていたかもしれません。

夏休みの時期、遊びに誘っても、彼は『この期間は実家に帰る』『○○(彼の仕事の男性同期)とカラオケいく』しか言わなくなり、私と予定が合わなくても、あまり残念そうではありませんでした。
彼はその後も、実家に帰ったり、同期と遊びに行ったり、飲みに行くことが徐々に増えていきました。
約束も平気で破られるようになりました。

彼の実家に初めて遊びに行った日、一緒に向かうと約束したにも関わらず彼は勝手な都合で先に実家にいたようで、
謝罪も無しに私一人3時間電車で向かうこともありました。

日に日に冷められている、そう思うと、彼の全てを疑うようになってしまいました。
そんな状況で、ある秋にお泊まり旅行に行きました。一年記念日の旅行です。
集合時間になっても彼と連絡がつきません。連絡がついたのは、集合時間の二時間半後。
『ごめん、寝てた』
夜勤明けで寝ているかもというのは予想していましたが、彼の一年記念日は、その程度だったようです。

その日、険悪ムードのまま3時間遅れで進む記念日旅行。

『君が寝たら、君のスマホみてやる』

彼のスマホをそっととりました。
君がなぜか教えてくれたパスワードは５桁とも同じ数字、変えてなければ開けられます。

ロックが解除してしまいました。狂った私は彼のLINEを開くと、地元の友達であろう、女の子とのやり取りが3人ぐらい目に飛び込んできました。やっぱり。

『●●(私)とは結婚しないかも』
『△△と付き合ったら楽しそう』
『会いたいな～』『電話したいな』

それぞれ違う女の子に送っていた内容でした。
ああ、横で寝てるのはとんでもなく気持ち悪い裏切り者でした。

あの後、私たちは結局別れました。
スマホをみたことを打ち明け、彼を信用できなかった私は彼にひどい言葉しかかけることができなくなりました。
そして、私はフラれました。

彼はLINEのチャットで別れを告げてきました。
電話にもでません。かけても誰かと通話中で、切られるの繰り返しでした。

次の日、私は彼に借りたものや貰ったものを全て返しに行きました。
彼は、寮から出てきて、2時間程ちゃんと話をしました。
しかし、その内容は殆どが後付けのようなもので、彼は完全被害者面でした。

『仕事を頑張りたい』
『今は女の人のこと考えられない』
『元カノにもスマホみられたことあるけど、何も言わないでいてくれた』

彼は2ヶ月後くらいに、私より確実に不細工な小汚い女を作っていました。

外面ばかりよくて、言葉巧みの中身ペラペラな君。
熱しやすく覚めやすい自覚があるなら、『結婚』なんてワードださないで。
別れで怒りが湧くの、君が初めてでした。

君の人生、本当につまらないものになることを願うばかりですよ。