私は来月、あなたではない人と入籍をする
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
恋人にしたい人と結婚したい人は違うとよく言ったもので、
私は来月あなたではない人と入籍をする。


あなたは私の初めての彼氏だった。
高卒で社会人になった私を、食事に誘ってくれた大卒の同期。
食事に2度行き、3回目の鎌倉デートで告白をされた。
そして、その日のうちに私の家で初めてを捧げた。
静かな空間で私の鼓動が早まるのを感じながら、ゆっくりと暖かい感覚に包まれたのを覚えている。
正直、気持ち良いと思ったりもしなかったし、痛いとも思わなかった。
あなたの言葉も覚えていないくらい緊張して、自分の心臓と一体になったかのような感覚と、暖かくて優しくて幸せな記憶だけが残っている。

あなたはセックスが好きで、1日に何回できるかチャレンジをして誇らしげにしているときもあった。
雰囲気作りも上手。必ず抱き締めてキスをして、私が照れて下唇を噛んでうつむく癖をわざと指摘してもっと照れさせる。
好きだよ、可愛いよって耳元で囁いて、甘くとろけそうな空間を一瞬で作り出す人だった。

旅行やおでかけの提案・計画も全部やってくれるし、リーダーシップもあって、私生活でも仕事でも頼れる存在。
連れて行ってくれるご飯屋さんも全部私が好きそうなところで、私達って本当に相性が良いねって思ってた。
結婚も、○年後の○歳のときはどう?と将来の話をしてくれて、お互いの両親に紹介し合って同棲も始めた。
順風満帆で幸せで、このままあなたと結婚するんだと思っていた。

でも、転機が訪れたのは記念日。
思い出の振り返りをしようと、あなたのカメラロールを一緒に見ていたとき、知らない旅行先の写真が出てきて、あなたは咄嗟にそれを隠した。
聞くと「大学時代の男友達と行ってきた」のだと言う。
何となく、何となくだけどざわついた。
だから後日、あなたのSNSの友達欄から色々な人のページを探して、見つけた。
元カノがアップしている、同じ場所の同じ角度の写真を。


元々、あなたは元カノの話をちょこちょこ出してくる人だった。

「元カノとは○○のペアリングをしていた」
「元カノも○○で悩んでた」

「元カノの喘ぎ声は可愛かった」

それが原因で喧嘩をした時期もあったけど、ああなるほどそういうことか。
それから二人の関係は変わっていった。
毎晩、私は元カノのSNSとあなたの携帯を盗み見て、あなたは隠れて元カノと連絡を取ったりして喧嘩して。
他の女性の家に泊まりに行ったLINEも見つけて、怒鳴り合って罵り合って収拾がつかなくなった頃、
周りの人の協力も得ながらやっとの思いでお別れをした。

本当に大好きだった。
身体の相性も、食事の好みも、金銭感覚も合うと思っていた。

でも、口が上手で気遣いもできて賢い分、
自分の欲望を満たすためなら他人も傷つけられる人だった。
そして、それをうまく隠して生きていく人だった。


私は来月、他の人と入籍をする。
元カノの話もせず、性欲もそんなになくてセックスは週に1回するかどうか。
女友達もそんなにいなくて、女性の影がなくて安心できる。
甘くとろけそうな雰囲気が作れなくて、いつもヘラヘラ笑いながら赤ちゃんの真似をして甘えてくる可愛い彼。
旅行の計画は苦手で全部私が考えているし、外食するのも全部彼の気分次第であんまり私の好みじゃないときもある。
結婚の話も私が急かして進めていった。
そんなに頼りにならないけど、嘘はつかなくて彼なりの愛情をふんわりとくれる。
そんな彼と私は結婚をする。

あなたは沢山のときめきと経験をくれた人。
彼は安心と確かな愛をくれる人。
全力で恋をしていたあの頃を懐かしく思う気持ちはあるけれど、今はこの柔らかい幸せに包まれる時間が愛おしい。

たまに刺激が欲しくて連絡を取りたくなるけど、きっとあなたは私の将来と交わらない人。

どうかどこかで幸せになってね。
私も彼と幸せになるから。
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