拝啓、男になったあなたへ
この前、友達に大学の入学式の写真を見せてもらいました。
高校生の頃は「男に生まれたかった」が口癖だったあなたに女の面影はもうなくて、やっと親に打ち明けられたんだなとか、もう制服のスカート履かなくていいんだよかったな、とかそんなことを考えながら、ネクタイを締めたスーツ姿のあなたを見て泣いてしまいました。

私が手紙を書く資格なんてないけど、書かせてください。

私の高校時代の一番の思い出は紛れもなくあなたでした。
毎日一緒に図書館に行って、一緒に勉強して、一緒に帰って。
二人でいる時間が楽しかったから、お互いの最寄り駅を何往復もして、わざと遠回りをして帰ったこと、私の人生で1番の青春だったと思っています。
今思えば、私たちはずっと友達のふりをしていたのかもしれませんね。


「言うタイミング迷ったけど、好き」
あなたからの告白は突然すぎたけど、本当に嬉しかった。あの時いえなかった、あなたが告白してくれた時の本音をここで言わせてください。

「受験が終わってから考えたい」と返事を保留にして1ヶ月後、大学合格とともに地元を離れることが決まった私は遠距離が嫌だから、と言ってあなたの告白を断りました。それは嘘ではありません。

でも遠距離が嫌だったと言うよりは、友達の方がこれから大学生になっても大人になってもずっと仲良しでいられると思ったから。大学でいろんな人に出会うのに、遠距離をしている私のせいであなたに沢山我慢させてしまうのではないかと思ったから。
もし地元に残っていれば、なんて何十回も考えました。
いや、そんなの言い訳かもしれません。私にはただあなたの彼女になる覚悟はありませんでした。


そして1つ後悔していることがあります。
友達でいることを選んだ私に言う資格なんてないと思い、「私も好き」というたった一言をあなたに伝えることができませんでした。
あなたはきっと自分の片思いだったとか、失恋したとか思っているかもしれません。
でもあなたの片思いなんかじゃないし、あれから1年たった今でもまだ私はあなたの夢を見るし、LINEの履歴を読み返しています。

友達伝いにあなたが「○○にはちゃんと本当の男と恋をしてほしい」と言っていたと聞きました。
ちゃんとってなんだよ。本当の男ってなんだよ。そんなこと言わないで欲しかった。

あなたが男でも女でもどうでもよかった、なのにそれをきちんと伝えなかったから、私も好きと言わなかったから、あなたを傷つけてしまって本当にごめんなさい。


あの時付き合うべきだったのか、友達でいることを選んだのは正解だったのか、まだ私にはわかりません。
でも私にとってあなたとの恋は大恋愛でした。
私にとってあなたとの思い出は青春そのものでした。

あなたはカッコよくてモテるから、きっと大学でほかの女の子と出会って恋をして幸せになるんだろうなと思います。

これからも友達としてよろしくお願いします。
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