他の女とも別れないセフレと一緒に住んでいた
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
セフレの家に住んでいた。

新しい飲み仲間と呑んでいて、つい口が滑ってしまった。
マジっすか⁈ヤベェ!と場が盛り上がる。
男なんて!セックスなんて!と話題が尽きない。
酒がすすむ。
流行りの服を着て、マツエクに可愛いアイシャドウ。
ブランドの鞄を持って、恋人ができると有名なリップで唇を飾る。
でも、酒が人生の盟友である大人女子の我々の中身は、オッサンと大差ない。
下世話な話と下ネタが何よりの酒の肴なのだ。


家賃も光熱費も払わず、私は寄生していた。
4LDKの二階建て一軒家は、水回りのリフォームが必要な程ボロくて汚かった。

心臓に持病があるセフレは行為が終わった後、
「このまま目が覚めなかったらどうしよう…」とよく言った。
だから私は、隣で私が寝てる時はやめてくれ、職場にこの関係がバレるだけでなく、第一発見者で第一容疑者なんて面倒!他の女の隣でやってくれ!と、急死どころか発作すら許さなかった。
セフレはそれを聞いて、なんだか嬉しそうに笑ってから眠っていた。

無駄と分かっていても、自分が気になるから毎週どこかしら掃除をした。
セフレと他の女が使うトイレ、
巨大な蛾が死んでいたエアコン、
何年分もの週刊誌が山積みになった床、
草が伸びて荒れ放題の庭。
気が向いたら窓を開けて、「お宅の息子さんは最低です!」と亡くなったご両親に手を合わせた。


私が15年付き合った婚約者と別れたのは、丁度アパートの契約更新の時期だった。
「他の女とも別れない」とセフレに宣言されてから、
私はセフレの家に寄生することを選んだ。
こんなクズ男は要らないと思えたからこそ、転職が決まるまでのツナギと割り切れた。

作り過ぎたおかずを一緒に食べて、
たまに一緒に酒を飲んだ。
セフレが休みの日は、私が帰ると夕飯と風呂が準備されていた。
なんだかお母さんみたいだなって思った。

他の女もよく遊びに来ていた。
私の事を「従姉妹」と言っていた彼を疑わないなんて、ホント馬鹿な女だなって思った。

みんなに良い顔をするセフレが気持ち悪かった。
馬鹿な女と竿姉妹なのが気持ち悪かった。
こんな環境で生活する自分が、何より一番気持ち悪かった。


転職が決まって引っ越しの準備を始めた頃、つけっぱなしのテレビから薬物依存患者とその支援団体のドキュメンタリーが流れてきた。

「麻薬は否定されるが、一時でもそれがあったから患者達は自ら命を絶つことなく存在できた。麻薬が必要なものだったと肯定できて初めて、治療が始まるんです。」

なんだか涙が出た。
もしそれがホントなら、セフレは私にとって麻薬だった。

最初こそ彼氏の相談にのってくれる薬だったけど、
一線を越えた頃からどんどん私を蝕んで、
今ではセフレと関係を続ける自分に自己嫌悪して苦しんでる。
完璧な毒だ。

でも、一時でもセフレが自分には必要だったと認めてみようと思った。
そこから何かが新しく始まるなら…。


そんな色々な気持ちを込めて、私はセフレの家に住んでいたことを酒の肴にする。
コレでも当時は結構、深刻に悩んでいた。
だけど人生の失敗や恥は、こうして誰かと笑い飛ばす為にあると思うのだ。
そう思えば、失敗も恥も何でもない。
うまい肴ができた程度なのだ。
人生は楽しんでなんぼだ。

あー、今日も酒が美味い。
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