私と彼は元々セフレだった。
ずっと私は彼のことが好きだったけど、3歳も歳上の彼を相手に私は大人ぶるのに必死だった。

大学で会った時には私にだけ冷たかった。
家に来てもゲームしかしなくなった。
次第に会話も減っていったし、会話があってもその大半は私を笑うものばかり。
「まぁ、がんばれ」が彼の口癖になった。ゴムもしなくなった。


「ごめん、もうセフレやめるね」

私が約1年間のセフレ関係に疲れ、そう伝えた2週間後。
彼に「やっぱり〇〇しかいない、付き合おう」と告白された。そのときの彼はとても酔っていた。

セフレの間に私がどれだけ傷ついたかも、どれだけの覚悟でセフレを辞めようと切り出したかも分からない癖に。

そんな言葉を飲み込み、「うーん、今までと変わらないんじゃない？」と苦笑いを返す。
すると彼は「大切にするし、嫌な所は全部直すから」と言った。いとも簡単に。


そこまで言うならと付き合ってみた。
LINEでも可愛いと言ってくれる。今まで以上に甘やかしてくれる。
交わっている時の彼は、今までと比にならないぐらい幸せそうな目で私を見つめてくる。

それでも私は、その目を信じられずにいる。

彼は私のどこが好きなのだろう。
ヤリたいだけなんじゃないか、好きですらないんじゃないか。
酔った勢いで言ってしまったから、引っ込みがつかなくなってるだけなんじゃないか。

そもそも、私は彼のことが今も好きなんだろうか。

あんなに好きだった人と付き合えたはずなのに、
幸せを噛み締めるなんてことはなく、
あの頃の彼に戻っても傷つかないように、と毎日嫌な妄想ばかりしている。

ごめんね、でも全部あなたのせいだから。