あなたが8年抱かなかった女の、世界一綺麗なウェディングドレス姿を見せてやる
高校から8年程の片思いだった。
素朴で純粋そうな彼に惹かれた。

どうにか話せるようになって、共通の趣味を見つけて仲良くなった。
興味がなかったオシャレにも、彼好みになれるように取り組んだ。

そのうち2人で話すようになって、2人で泊まったりもした。
仲のいい女友達の枠に入れたと思って完全に浮かれていた。

ゲームをしたり出かけたり、一緒にお菓子を作ったり。
だけど2人で夜を過ごすときは、キスもない、手も繋がない、何も甘くない。
それでいいと思っていた。
実際一線を越えるのが怖くて、軽い女とも思われたくなかったから。


そんな関係をしばらく続けていたけれど、私は友達の一線を越えたいと思ってしまっていた。
痺れを切らしてしまった私は告白した。

「そういう風に見れない」

予想していた答えでショックはそこまでなかった。
意識して貰えただけでいい。
それ以降も私は仲のいい女友達、良き理解者でいた。


あるとき、恋愛の相談を持ちかけられた。
どうやら私の友人を好きになってしまったらしい。

その友人からも話を聞いた。
仲良くなった初めての夜、すぐに一線を越えたらしい。
素朴で純粋そうに見えた彼は、私のただの理想だった。
存外、彼も男だったようだ。

こんなに尽くしたのに、なんで私は好きになってもらえないんだろう。
あっという間に一線を越えた友人のことは、好きになるのに。


結局彼は友人に振られた。
失恋した彼を慰める役割は、もちろん私。

「今優しくされると好きになるかもしれないから」

泣きながら力なく突き放そうとする彼に、満足した。
恋人にはなれないし、抱いてもらえない女だけど、彼の中で私はきっと消えない存在になれた気がするから。
別れてしまうかもしれない恋人より、一生そばにいて支えられる友達の方がずっといい。
最早叶わない恋をしている私の意地だ。

それでも私はずっと彼の相談を聞いてるし、自分磨きをして彼の好みに近づこうとしている。
「綺麗になったね」と言ってもらえた時には、長年の片思いがようやく報われたとすら思った。


そんな私は今度結婚します。
彼ではない、それでも素朴で純粋そうな、とても優しい人。

彼に見てほしくて綺麗になった私は、いつの間にかこの片思いが報われなくてもどうでもいいと思うようになっていた。
私とちゃんと向き合ってくれて、大切に抱いてくれる夫と幸せな日々を送り始めている。

彼は「新婦のご友人」として式に出席してくれるようだ。
あなたが抱かなかった女の、世界一綺麗なウェディングドレス姿を見せてやる。
逃した魚は大きかったと、一生後悔してほしい。
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