先輩が見せてきたスマホの画面。私の彼氏と先輩が手を繋いで笑う写真。
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
大学3年の夏に彼氏ができた。向こうからの告白だった。
塾講師のバイト先で知り合った彼は、正直あまりイケメンではなかった。根性なしで、お人好しで、いつも損な役回りをしている不器用な人。
でも、気遣いができて、あたたかくて、居心地の良い人だった。

彼にとって私ははじめての彼女だった。
手を繋ぐだけでガチガチに緊張していたし、セックスするときも挿れる場所を間違えたし、どうしようもなかった。
どうしようもなかったけれど、どうしようもなく愛おしかった。

私にとっては3人目の彼氏だった。
恋愛もセックスも決して上手とは言えなかったけど、頑張ってリードした。私は華奢な女ではないからと、ダイエットもヘアケアもメイクも、これまでのどの彼氏よりも気合いが入った。


半年経った。
デートして、セックスして、将来のことを話し合った。
ちゃんと、付き合えていると思っていた。
不満なんてない、ごくありふれた、幸せなカップルだと思っていた。


4年生になる直前、サークルの先輩とたまたま会った。彼女は院に行くらしかった。
「お久しぶりですね」
そんな言葉から始まったおしゃべりはとても楽しかった。
先輩は才色兼備という言葉がよく似合う人だった。ふんわりと笑う、可愛らしい人。

「最近ね、彼氏ができたの」

そう、無邪気に嬉しそうに見せられたスマホの画面には、先輩と彼が手を繋いで幸せそうに笑っていた。
心臓が冷える音がした。苦しかった。

嘘でしょ?浮気?いつから?どうして?この人は私と彼が付き合っていることを知っていて見せたの?裏切られた?はめられた?

いくつもの疑問が頭をよぎった。

「・・・・・・お似合いですね」

ようやく絞り出した私の言葉に、先輩は顔を真っ赤にして照れていた。
あぁ、なにも知らないのか。そう思った。
彼女はこれから彼氏とデートをするんだと言っていた。
おかしいな、彼は今日、就職説明会じゃなかったっけ。


私はそのあとすぐLINEをした。別れよう、と。
2時間後に返事が返ってきた。
『わかった。今までありがとう。』
彼は何か悟っていたのかもしれない。私と先輩が会ったことも、浮気を知られたことも。いや、先輩から聞いたんだろうな。

だから、最後に聞いた。
『私のなにがダメだった?』
顔?体型?女らしくない?甘えない?適当?
私とあの人の違いはなに?

返ってきたのは
『ダメなところなんてなかったよ』

それならどうして浮気したの。ねえ、教えてよ。


それからずっと会っていないし連絡も取っていない。
けれど、いまだに私は、彼が好きで好きでたまらない。
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