「ごめん。それ冗談で、本当は普通に好きだった」
出会ったときから、どこまでが冗談や嘘なのか区別ができない人だった。
頭は良いのに、怠け者。だけど、やるときはやる効率的な彼。
対して取り柄は真面目、言われたことをそのまま信じてしまう単純で、用量が悪い私。
正反対な2人だった。

話さなかったわけじゃないけど、別に仲が特別良いわけでもなかった。

3年生のとき、彼が同じバイト先に入ってきた。
私と違って覚えが早く、すぐにバイトの仲間とも皆と打ち解けて、ぼんやりと別次元の人間だなと感じた。
色んな話をして、すごく仲良くなった。
2人で遊びはしなかったけど、グループで出かけたり、飲んだりして、陰で努力をしてるストイックな面を知り、なんだか仲良くなれてよかったなと思った。


同時に、人たらしだと感じた。
話してたら、きっと今まで色んな女の子と遊んできたんだなと感じた。風俗に行った話。元カノの話。
ノリで「ラブホ行こー」とか、「俺とエッチしよ!」とか言ってくる彼。
みんながいる隙にキスをしてくる彼。
服に手を入れて、私を熱くさせた彼。
大人しいふりをして実は影で遊びまくってる私と、同じものを感じてしまう。
油断して、ついうっかり「実はさ同じなんだよね」なんてノリで打ち明けてしまった。
「あーそうなんや」なんて、いつもみたいに流されるんかななんて思いながら。


「ごめん。それ冗談で、本当は普通に好きだった」

彼はそう真剣に言って、グスグス泣き出す。
正月早々面食らってしまった。
私だけだったんだ。共通点あるなって、分かってくれるかななんて思ったの。
まさかの大誤算。
きっと君は優しいから、話を合わせてくれてたのかな。
憎まれ口叩くくせに、行動はいつも相手を思いやってたもんね。


いつも私がエッチするのは、どうでもいい人だけ。
彼は、そんなクズな男たちと同じようには扱えない。

1人感傷に耽る自分。いつまでも自己中心な自分。
ごめんね、あんなに優しくしてくれたのに。
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