高校の頃思い描いていた東京は、もっとキラキラしてた

高校生の頃思い描いていた東京は、もっと手の届かない場所で、キラキラとした輝きに溢れている場所だった。

それが今はどうだろう。新宿なんて15分も電車に乗れば着いてしまう。
渋谷は欲望に塗れた街で、池袋に至っては西武百貨店が東口にあって東武百貨店が西口にある。訳がわからない。

高校生。あの頃は、たったの15分でも特別だった。
15分あれば誰かと誰かが喧嘩して、勤勉なあの子は勉強に勤しみ、初々しいカップルが束の間の逢瀬を愉しむ。

それが今はどうだろう。煙草を3本吸えばあっという間に15分を消費してしまう。
15分で、性欲を満たすだけのセックスだって出来る。
大人の15分なんて、あっという間だ。あっという間で、虚しい。空っぽの15分。
空っぽの時間を積み重ねる私自身も、やはり空っぽの人間なのだろうか。
そんなことを考えながら、私は今日も自分を名前も覚えていない誰かで埋める。

17歳。高校2年生。
私の人生で、初めての彼氏が出来た。
毎日放課後は合唱コンクールの練習で、練習が終わる頃に目配せをした。
帰り道。手と手が触れ合いそうで、触れたくて、いざ触れてしまえば慌てて引っ込める。その繰り返しだった。
LINEで近所の海に呼び出され、2人で浜辺を歩く。終わりのない波の音を聴くとなんとなく心細くなって、彼の方を見た。
彼も、私を見ていた。
ぎこちなく顔を寄せ合い、キスをした。お互いどっちに顔を向けたらいいのかわからなかったし、何度も歯がぶつかった。唇が重なる間、ずっと息を止めていた。
不恰好なキスだったけれど、今までで一番幸せなキスだった。


あのとき続きがあったなら、それはそれは幸せなセックスだったに違いない。


15分で新宿に着いた私は、ホテルで知らない男と互いの身体を貪りあっている。
ハグの次はキス。キスの次はセックス。

セックスの次は?

セックスが最終解なのか、さらに先があるのか。
結婚?違う、もっともっと、深く繋がれるものが欲しい。
子宮の手前をがんがん、突かれる。疲れた。

私の子宮に尋ねても少しも頷かないから、頭の中に響く波の音を聴きながら、眠ることにした。
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