彼の隣で笑っている女の子が羨ましかった。
一個下の彼とは、クリスマスの日に私が働いていたバーで出会った。

当時、私は彼氏と上手くいっていなかった。
彼にその事を軽く話したら「俺なんてどう?」「今度飲みに行こう」なんて言ってきて、挙げ句の果てには迎えの車が来ないから家に泊めてとまで言われた。
イケメンだけど、この人クズだなと正直白けていた。

年が明ける少し前に彼から納車したからドライブ行かない?と連絡が。
かっこいい車には興味があったし、彼氏と別れたから気分転換したいと思いOKの返事を送った。
ドライブはとても楽しく、彼との共通点が沢山見つかり、将来の夢も語ってくれ、ぐっと印象は良くなった。
また会いたいねと言われ、年明けもドライブデートをした。

話の面白さ、運転してる仕草、笑顔の可愛さ、歳下だけどたまに見せる男らしさ。
恋愛経験の乏しい私には全てが新鮮でかっこよく見えた。考え出したら止まらなくなってしまった。

そこから何度も一緒に遊んだ。会う度に好きという気持ちが増していった。


ある日、「カラオケ飲みするけどくる?」との誘いが。
速攻向かい、数人で楽しく飲んでいるといつの間にか2人きりになってしまった。
私はかなり酔っていた。「寝ちゃいそう〜」とソファに寄りかかると、彼が私の名前を呼び、キスしてきた。
フワフワな意識の中だったけど何度もキスした。

次の日も、バイトが終わった連絡をすると「飲もう」と駆けつけてくれた。
酔っていたけど、別れ際に「好き」と言われた。

その二文字を真に受け舞い上がった私は、後日、ついに想いを伝えた。
彼の答えは良いものではなかった。

「好きだけど付き合いたいと思うほど好きではない。友達として仲良くして欲しい。」
その言葉に全てが詰まっていた。
彼は過去の恋愛のトラウマもあって「出会わなければよかった」は言って欲しくないと話していた。

泣きそうだったけど最後まで笑顔を貫いた。
ありがとうまた遊ぼうね、と。


数日経ち、もう会えないだろうなと思っていたら突然彼がかなり酔った状態で私の家に運ばれてきた。

「さっきからお前の名前ずっと呼んでて、会いたいって言ってんだよ。こいつ泊めてやって」

と言い放ち友人は足早に消えた。
意味がわからなかったが、会いたいと言ってくれていたのは嬉しかった。

すこし気まずい空気が流れていたが、気づけば二人でベッドの上に。
キスより先に進もうとしたその時、無意識に涙がこぼれた。

「できない」

会いたいと言ってくれたけど、私とは付き合えない。この人はこういう関係を望んでいるんだ。
それが伝わってしまい、悲しくて悲しくてたまらなかった。

「ごめん、そうだよね。もう寝ようか」


それから片手で数える程でたまたま会うことはあったけど、お互い特に連絡はとらず、キスもあの日の夜も無かったかのような普通の友達になっていた。

私も次の恋へと踏み込んでいた最近、彼のSNSを見た。
そこには可愛らしい女の子と見たことないくらい優しい顔で笑っている彼のツーショットが。
もう好きではないはずなのに、涙が溢れた。
彼のことは諦めがついたけど、彼との思い出は綺麗なままで私の中には鮮明に残っていた。

真冬の公園でお酒を飲みながら語ったり、夜景を見に行ったり、星空を見たり、家の前でハグしてくれたり、カラオケでキスしたり。


私にとっては全てが青春で幸せだった。
でも彼女にはなれなかった。

彼の隣で笑っている女の子が羨ましかった。
結局私はただの暇つぶしで、そういう関係を求めていただけだった。それを改めて思い知らされたようで。

最後までいい女でいようと、涙を見せずに笑顔で別れたけど私はそこまで強くない。

「出会わなければよかった」

そう思ってしまう。ごめんね。
これが精一杯の彼への当てつけだから。
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