週刊誌に抜かれたあなたを見て、ファンの子みたいに不安になって。
自慢の幼馴染だった。
家が近所だったあなたは小さい頃から正義感が強くていつも守ってもらってばっかりだった。
いつもドジだった私が転んだらすぐに駆けつけてくれるところ、クラスが違っても人気者なのに恥ずかしげもなくブンブンと手を振ってくれるところ。
周りの友達からも何回も聞かれた、「本当に付き合ってないの?」って。
でもその頃は本当に純粋に大切な存在だった。
本当に友達以上家族以上でも恋人未満。
高校も同じで目指す道も同じ。
でもそれとは別にあなたには素敵な素敵な夢があった。
並大抵の素人じゃ叶えられない夢だった。
高校からの帰り道、自転車を押しながら2人で並んでいろんなことを話した。
将来への漠然とした不安、今日あった出来事、次の日思い出そうとしても思い出せないくらいくだらないことで大笑いしてばかりだった。
あなたはサッカー部で私はマネージャー、もちろんマネージャーには可愛い子はたくさんいるわけで、そんな子たちの中でもあなたは特に人気だった。
羨ましがられたりもした。「私とは毎日帰らなくても...」と本心でもない提案もしてみた。でもあなたは「なんか嫌がらせされてんの?」の一点張りだった。
毎日一緒に帰っていたら、そりゃ精神的にきてる日もあるわけで、そんな時友達でも気づかないような私の気持ちにすぐに気づいてくれるのはいつもあなただった。
「ほんとヒーローみたいだよね」
「ヒーローだったら何色?」
「うーん青かな」
「赤じゃねえのかよ、なんで?」
「秘密、ブルーレンジャーだね」
「なんかだせえな」
なんて言って笑ったっけ。
この会話がずっと今でも私の頭から離れてくれない。
専門学生になってからはお互い同性の友達と遊ぶ機会も増えて一緒に帰ることは少なくなった。
でも専門学校に行っても、社会人になっても、私の気持ちに一番に気づいてくれるのはいつもあなたってことだけは変わらなかった。
お互いに同じ職種に就いた。
仕事も忙しいけど順調。あなたとも割と頻繁に会ってる。
2人で仕事お疲れ様会もした。
その時に「お互い10年後くらいにいい人いなかったら結婚するか」なんてあなたが言った。
こんなに素でいられる人はいないし私にはもったいないとも思った。
でも幸せだった。
全てがうまくいっていた。
そんな時、あなたとカラオケに行った。
そこであなたからあるオーディションに受かったと報告された。
その瞬間、私の心の中で何かが弾けた音がした。
おめでとうって言った時、私は上手に笑えてたかな。
そんな今のあなたのメンバーカラーは青。
覚えてる?思い出してくれた?私の方が昔から知ってたのに。私が先に決めた色なのに。
あなたはもっと素直に感情を出す人だったのに。
クールキャラだなんて決して想像つかないよ。
幼馴染だからなのか、あなたは頻繁に連絡をくれる。
忙しいはずなのに自分じゃなくて私を気遣ってくれる。
ひどいアンチや批判の言葉で傷ついたこともあっただろうに私が大丈夫なのと聞いたらまるで柴犬のような顔をして頑張らなきゃと言うあなた。
気づいた時には遅すぎた恋心。
週刊誌に抜かれたあなたを見てファンの子たちのように不安になる私を、あの時の私が見たら笑うだろうな。
1人のものになるくらいだったら遊んでくれていた方がましだなんて考えるの、重症だなやめたいな。
あれから10年経ったけど、もちろんプロポーズの言葉はない。
そう、だってあなたは今やスターなんだから。
ファンの子達の夢も背負ってる。
早く前に進まなきゃと思う日に限ってテレビに映るあなた。
私にとってはずっとブルーレンジャーが一番のヒーローだよって私の王子様だよって言えたらいいのに。
家が近所だったあなたは小さい頃から正義感が強くていつも守ってもらってばっかりだった。
いつもドジだった私が転んだらすぐに駆けつけてくれるところ、クラスが違っても人気者なのに恥ずかしげもなくブンブンと手を振ってくれるところ。
周りの友達からも何回も聞かれた、「本当に付き合ってないの?」って。
でもその頃は本当に純粋に大切な存在だった。
本当に友達以上家族以上でも恋人未満。
高校も同じで目指す道も同じ。
でもそれとは別にあなたには素敵な素敵な夢があった。
並大抵の素人じゃ叶えられない夢だった。
高校からの帰り道、自転車を押しながら2人で並んでいろんなことを話した。
将来への漠然とした不安、今日あった出来事、次の日思い出そうとしても思い出せないくらいくだらないことで大笑いしてばかりだった。
あなたはサッカー部で私はマネージャー、もちろんマネージャーには可愛い子はたくさんいるわけで、そんな子たちの中でもあなたは特に人気だった。
羨ましがられたりもした。「私とは毎日帰らなくても...」と本心でもない提案もしてみた。でもあなたは「なんか嫌がらせされてんの?」の一点張りだった。
毎日一緒に帰っていたら、そりゃ精神的にきてる日もあるわけで、そんな時友達でも気づかないような私の気持ちにすぐに気づいてくれるのはいつもあなただった。
「ほんとヒーローみたいだよね」
「ヒーローだったら何色?」
「うーん青かな」
「赤じゃねえのかよ、なんで?」
「秘密、ブルーレンジャーだね」
「なんかだせえな」
なんて言って笑ったっけ。
この会話がずっと今でも私の頭から離れてくれない。
専門学生になってからはお互い同性の友達と遊ぶ機会も増えて一緒に帰ることは少なくなった。
でも専門学校に行っても、社会人になっても、私の気持ちに一番に気づいてくれるのはいつもあなたってことだけは変わらなかった。
お互いに同じ職種に就いた。
仕事も忙しいけど順調。あなたとも割と頻繁に会ってる。
2人で仕事お疲れ様会もした。
その時に「お互い10年後くらいにいい人いなかったら結婚するか」なんてあなたが言った。
こんなに素でいられる人はいないし私にはもったいないとも思った。
でも幸せだった。
全てがうまくいっていた。
そんな時、あなたとカラオケに行った。
そこであなたからあるオーディションに受かったと報告された。
その瞬間、私の心の中で何かが弾けた音がした。
おめでとうって言った時、私は上手に笑えてたかな。
そんな今のあなたのメンバーカラーは青。
覚えてる?思い出してくれた?私の方が昔から知ってたのに。私が先に決めた色なのに。
あなたはもっと素直に感情を出す人だったのに。
クールキャラだなんて決して想像つかないよ。
幼馴染だからなのか、あなたは頻繁に連絡をくれる。
忙しいはずなのに自分じゃなくて私を気遣ってくれる。
ひどいアンチや批判の言葉で傷ついたこともあっただろうに私が大丈夫なのと聞いたらまるで柴犬のような顔をして頑張らなきゃと言うあなた。
気づいた時には遅すぎた恋心。
週刊誌に抜かれたあなたを見てファンの子たちのように不安になる私を、あの時の私が見たら笑うだろうな。
1人のものになるくらいだったら遊んでくれていた方がましだなんて考えるの、重症だなやめたいな。
あれから10年経ったけど、もちろんプロポーズの言葉はない。
そう、だってあなたは今やスターなんだから。
ファンの子達の夢も背負ってる。
早く前に進まなきゃと思う日に限ってテレビに映るあなた。
私にとってはずっとブルーレンジャーが一番のヒーローだよって私の王子様だよって言えたらいいのに。