最初で最後の恋人になるはずだった彼が、別の女を好きになった。
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
最初で最後の恋人になるはずだった彼が、別の女の人を好きになってしまった。

大学1年生の時に初めてできた恋人。
「人を好きになるって、どんな気持ちなんだろう?」と悩み始めていた頃に、突然訪れた運命的な出会い。
梅雨明けの爽やかな風が吹くキラキラした初夏に、お互い一目惚れをした。8月の蒸し暑い夜に、初めてキスをした。12月には寒いねって布団の中で笑いながら、初めて肌を重ねた。
自他共に認めるお似合いカップルで、この人が最初で最後の恋人になると信じていた。

私より1年早く社会人になった彼は、新入社員研修が忙しそうで、就職後はほとんど会えなかった。
研修期間が終わった頃、久しぶりに彼の家に行った。いつもは散らり気味の部屋が、なぜかとても綺麗だった。
不思議に思い彼がシャワーを浴びている間に部屋を歩き回ってみたら、ゴミ箱にお泊り用化粧品のゴミと、使用済みのコンドームを見つけた。
なんならベッドに女の人の長い髪の毛を見つけた。つやつやの細長い黒髪。
私はショートカットなのに、どうしてだろう。

震える手で初めて彼の携帯を盗み見て、疑いが確信になってしまった。
黒髪ロングの女は会社の同期で、研修期間中に何度も会っていたこと、彼から何度も会いたいと誘っていたこと、お互いに好きであろうこと。そして昨日の夜、この家に泊まりに来ていたこと。
写真を見ると、目を引くような美女で、スラッとしていて、ピンクのワンピースが似合うフェミニンな人だった。
私とは正反対のタイプだった。

世界で一番信頼していた人に裏切られたことに、目の前が真っ暗になった。
私だけのものと思っていた彼の、ゴツゴツとした手、熱い眼差し、肌、唇、全てが他の人にも向けられていたことに。

でも気づかないフリをした。口に出さなければ、なかったことになると思った。浮気を責めたら、私を捨てて黒髪ロングの女の方に行ってしまうと思った。
シャワーから出てきた彼は、すぐに私を抱きたがった。昨日黒髪ロングの女を抱いたことを知りながら、何やってるんだろうと頭の片隅で自分自身にあきれながら、私は受け入れた。
終わった後、彼はすぐに寝た。
私は眠れず、朝まで1人で泣いた。

それからの私は浮気に気づかないフリを続け、行為中はものすごく感じている演技をするようになった。
私よりも美人な浮気相手に唯一勝てる方法は、もっと抱きたい、手放すのは惜しい良い女になるしかないと思ったから。感じやすいイイ女になれば、彼は黒髪ロングの女のことは忘れ、わたしの元に帰ってきてくれるんじゃないかと思ったから。
彼は満足そうだった。
なんだか悔しくて、黒髪ロングに抵抗して髪は更に短くした。

何もなかったことにして、付き合い続けた。
いつの間にか黒髪ロングの女の影はなくなっていたけど、彼を常に疑ってしまうようになった。
相変わらず彼は私のことを大好きだと言ってくれたし、私も彼のことが大好きだったけど、彼の言葉を100%信頼できなかった。

街にイルミネーションが輝く12月の冬。
人生で一番辛い決断だったけど、最初で最後の恋人になるはずだった彼と別れることにした。
彼は泣いて嫌がったけど、別れを意識した時点でもう2人の未来がないことを私は分かっていた。
彼が泣きながら駅の改札に入っていく姿が、今でも脳裏に焼き付いている。

彼と別れてから4年、友人を通じて元彼が結婚したことを知った。私も大好きな恋人ができたけど、初恋の眩しい思い出には敵わない。
元彼が今でも夢に出てくることもあるし、楽しかった思い出ばかりどんどん美化されて胸が苦しくなる。別れて以来会っていないけど、これからも心の片隅で一生好きなんだと思う。

元彼も私を思い出すことがあるのかな。
なんなら奥さんを抱いている最中にでも、感じやすいイイ女だったな、手放すのは惜しかったな、と私を思い出してくれないかな。
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