身体を求められないと不安になった。わたしにそれ以外何があるの?
出会いは、ナンパだった。
友達に連れられてなんとなく行ったハブ、
慣れなくて、そろそろ帰ろうかと思ったときにあなたに声をかけられた。

「君、ぼくのタイプだわ」

派手で可愛い友達ではなくて、わたしを選んでくれた。
外見を褒めてくれた。
わたしの生活圏にはいないような、遊び人だということはわかっていたけど、興味が湧いた。

何回かデートを繰り返したけど、想像してたよりは手は早くなく、普通にご飯をして普通に別れた。
だから油断してたんだと思う。
3回目くらいのデートの帰り、

「うちくる?」
「彼氏以外のおうちには行かないって決めてるの」
「じゃあ付き合おっか」
「え、いいの?」
「うん、付き合おう、タイプだし。」

こんな感じで簡単に付き合うことになった。
わたしも彼とセックスがしたかった。
当たり前のようにセックスをして、自分の荷物を彼の家に置いて、また来るね、と伝えた。

それからは、割と普通だった。
毎週末泊まりに行って、少しずつその回数も増えて、半同棲みたいになって。
たまにデートもしたし、旅行もした。
遊び人だと思っていたのに、普通の会社員で、平凡で、幸せだった。

セックスも、今思うと大したものじゃなかった。
淡白で、ねっとりとしたものとは程遠かった。
けれど、あなたは私の外見が好きだと褒めてくれたから、
セックス中は可愛いねって言ってくれたから、
私はあなたとのセックスが大好きだったし、回数が減っていくことに不安を募らせてしまって、せがむようになってしまった。

「ぼく、別にセックスそんな好きじゃないよ」
「わたしは好きだもん、あなたとのセックス」

いつしか、どっちが身体目的なのかわからなくなった。
身体を求められないと不安になる。
だってあなたは、わたしとセックスがしたくて、軽い気持ちで付き合ったでしょう?
わたしにセックス以外何があるの?
分からないから安心させてよ、そんなふうに。

「なんで君は、未だに僕をなんとなく、疑った目で見てるの?」

雨の日の日曜日、お昼過ぎまで寝転んで、幸せに包まれてるはずなのに、
あなたにそう言われたとき、わたしは泣いてしまった。

ごめんなさい、ごめんなさい。
私にも分からないの。
コントロールできないの、不安なの、ごめんなさい。


結局、それから数カ月してよく分からない理由で別れたわたしたちは、もともと共通のコミュニティーも何もなかったので、会うこともなく、他人に戻った。

もうどこにいるかも分からない、分からないけど、きっとあの頃のわたしには身体の繋がりでしか、あなたとの関係を認められなかったのだと思う。

また会えたなら、あなたの見た目やセックスだけじゃなくて、すべてと向き合ってみたい。
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