彼の元カノは、そこそこ人気なインスタグラマーらしい。
彼の元カノは、そこそこ人気なインスタグラマーらしい。
元々自己肯定感の低い私は、いつもどこかで見たこともない彼の元カノと自分を比べては、暗い気持ちになる。
2年以上付き合ったけど、大学進学の際に振られてしまい
それからしばらくずっと引きずってたそうだ。
「くるくるのパーマ最近流行ってるよね、俺好き。きっと似合うから、かけてよ。」
インスタを見ながらふと呟いた彼。
世間一般で言う男ウケのする髪型ではないかもしれないけど、どうやら彼は好きらしい。
就活も終わったことだし、
イメチェンしてみるのもいいかも、と、
インスタで見つけた美容室を予約した。
それから数日後、表参道の美容院でパーマをかけた。
くるっくるになった髪を見ると、
急に個性を手に入れられたように思えて、
パーマをかけた自分はちょっと好きだった。
少なくとも自分の周りにはいないし、
彼の中でももっと特別になれた気がした。
「めっちゃかわいいし、似合ってる。ますます好きになった。」
彼の反応もすこぶる良くて、嬉しかった。
いっぱい褒められて、調子に乗ってしまった。
ずっと気になっていたアレ、
今なら見ても大丈夫かもしれない。
だって私のほうが個性的だから。彼の好きな、くるくるの髪だから。
いつもならそんなことしないのに、妙に自信を持ってしまったその日、
見てはダメ、と思って見ないようにしていた彼の元カノのインスタのアカウントを見てしまった。
前に聞いたことがある通り、すごくかわいい、インスタグラマー。
サロモとかもやっていて、綺麗に整えられた黒髪ロングが印象的だった。
トン、トン、と、スクロールして過去の投稿を見ていく。
あれ、と、ある投稿を見て手が止まる。
そこには、私と同じようなパーマで微笑む元カノの姿。
私よりずっと華奢で、ナチュラルメイクの似合う美人。くるくるした個性的なパーマは、断然向こうのほうが似合っていて、女の私からしても魅力的だった。
投稿の日付から見るに、彼と付き合っていた時期の写真。
あー、そっか。元カノもしてたんだ。
だから私にも勧めたのか。
まだ彼女の面影を追っているのか。
急に全てが嘘くさく感じて、お気に入りだったはずのくるくるの髪の毛がバカらしく思えた。
こんな髪型してても、私、まだ特別になれてないじゃんか。
終わったはずの元カノの影を追うのは愚かなことだと分かってはいるのだけれど。
今日も私の自己肯定感は低いまま。
元々自己肯定感の低い私は、いつもどこかで見たこともない彼の元カノと自分を比べては、暗い気持ちになる。
2年以上付き合ったけど、大学進学の際に振られてしまい
それからしばらくずっと引きずってたそうだ。
「くるくるのパーマ最近流行ってるよね、俺好き。きっと似合うから、かけてよ。」
インスタを見ながらふと呟いた彼。
世間一般で言う男ウケのする髪型ではないかもしれないけど、どうやら彼は好きらしい。
就活も終わったことだし、
イメチェンしてみるのもいいかも、と、
インスタで見つけた美容室を予約した。
それから数日後、表参道の美容院でパーマをかけた。
くるっくるになった髪を見ると、
急に個性を手に入れられたように思えて、
パーマをかけた自分はちょっと好きだった。
少なくとも自分の周りにはいないし、
彼の中でももっと特別になれた気がした。
「めっちゃかわいいし、似合ってる。ますます好きになった。」
彼の反応もすこぶる良くて、嬉しかった。
いっぱい褒められて、調子に乗ってしまった。
ずっと気になっていたアレ、
今なら見ても大丈夫かもしれない。
だって私のほうが個性的だから。彼の好きな、くるくるの髪だから。
いつもならそんなことしないのに、妙に自信を持ってしまったその日、
見てはダメ、と思って見ないようにしていた彼の元カノのインスタのアカウントを見てしまった。
前に聞いたことがある通り、すごくかわいい、インスタグラマー。
サロモとかもやっていて、綺麗に整えられた黒髪ロングが印象的だった。
トン、トン、と、スクロールして過去の投稿を見ていく。
あれ、と、ある投稿を見て手が止まる。
そこには、私と同じようなパーマで微笑む元カノの姿。
私よりずっと華奢で、ナチュラルメイクの似合う美人。くるくるした個性的なパーマは、断然向こうのほうが似合っていて、女の私からしても魅力的だった。
投稿の日付から見るに、彼と付き合っていた時期の写真。
あー、そっか。元カノもしてたんだ。
だから私にも勧めたのか。
まだ彼女の面影を追っているのか。
急に全てが嘘くさく感じて、お気に入りだったはずのくるくるの髪の毛がバカらしく思えた。
こんな髪型してても、私、まだ特別になれてないじゃんか。
終わったはずの元カノの影を追うのは愚かなことだと分かってはいるのだけれど。
今日も私の自己肯定感は低いまま。