その夜、彼氏は押入れの中にいた
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
20代半ばの頃。

初めてのデートをしたその日に相手の家に泊まり、乱れた行為をした。
一歳年下の女の子。色白で美人。キツめの性格だがサバサバしていて楽しい。
この子と付き合う事になったらいいなぁとぼんやり考えながら一緒に寝ていると朝になって叩き起こされた。

「起きてください、家の前に私の元彼が立ってます。すいませんが顔を伏せて玄関を出て、振り返らず駅に向かってください。また連絡します!」

デート初日から漫画のような展開に見舞われたが、
結果、俺たちは付き合う事になった。

毎日のように会って、酒を飲み体を重ねた。
お互い若く、性に奔放だった。

「俺たち、もうやめとこう」
「私たち、離れた方が健康だね、きっと」

別れというより解散に近い終わり方をした。
似た者同士が集まったチームの解散。
壮絶な付き合いの末の健全な解散だった。


それから3年後。夏。

23時をまわった夜。突然、彼女から電話があった。
「今からうちで抱いてくれない?」

住所を聞いて自転車で向かう。
数年ぶりの連絡が行為の要求だなんて。

家の前で彼女は部屋着のまま立っていた。
久しぶりに会う、相変わらず美人だ。

「なんだよ、急にどうした?」
「いきなりごめんー、ちょっとお願いがあってさ」

浮かれて自転車を停める。
家に入ろうとした俺を彼女が止めた。

「ちょっと近くの公園に行こ」

自動販売機で冷たい飲み物を買い、やたら低いベンチに腰掛ける。

「いま、私は彼氏と同棲してる」
彼女は話し始めた。


付き合って2年の彼氏と同棲をしている。
その彼氏が浮気をした。
これが初めてじゃない。何度目の浮気かも分からない。

「もう2度と浮気して欲しくないから、罰を与えたいの」
「罰って、なにする気よ?」

いま、彼氏は寝室の押入れの中にいる。
手足をガムテープで縛り、動けない状態で。
口にもガムテープを貼ったし目隠しもした。
動けないから押入れからは出られない。
でも寝室の音は聞こえると思う。

「私が浮気している音を彼氏に聞かせたいの。ごめん、私と寝て」

彼女は真剣だ。
呆気に取られ、ぼんやり彼女の顔を見ているだけの俺に
「無理かー。やっぱ出来ない?」と言った。
「いや、やろう。できる」

そしてこんな無理なお願いを叶えられるのは俺しかいない。
何より、こんな要求を簡単に受け入れた俺にも責任がある。
20分前の電話で断ればこの状況は生まれなかったはずだ。

しかし断らないだろうと彼女は踏んだ。
普通なら誰もが止めるような罰ゲームをやれるのは俺たちぐらいだ。

俺たちは家にあがった。
寝室にはもう布団が敷かれている。

「声が出て彼氏に貴方の素性がバレたら面倒だから、絶対に声は出さないで。声を出すのは私だけだから」

布団のすぐ横の押入れの中には俺の知らない男が縛られているのか。寝室に人が入った気配を感じたのか身をよじる音が確かに聞こえる。ここに彼氏が、本当にいるんだ。

「とりあえず一杯だけ飲もうよ」
俺はうなずく。
布団の上に座ってウイスキーを飲む。
「…よし」
彼女は脱ぎ出した。

3年前、死ぬほど抱いた裸だ。
残りのウイスキーを飲み干し俺も脱いだ。
ムードもなにもない。未知の実験を始めるような雰囲気だ。

一応、キスから始まった。
耳と首元に舌を這わせると彼女は声を出した。右手で彼女の濡れたアソコに触れる。肩と首を舐める。彼女の声が大きくなる。ただ視線が押入れから外せない。

「今度は私が口でする」
少し大きめの声で彼女が言った。俺に言ったのではなく、後ろの押入れの彼氏に言ったのだろう。
大きな音を立てながら俺のモノを含んだ。押入れの奥まで聞こえるように。

「ね、もう挿れよう」
ウイスキーの横に出しておいたコンドームをつける。
押入れ側に頭を向けて寝ている彼女の中に、挿れる。


「いいよ、して」
俺は彼女が声を出しやすいように緩急をつけて腰を動かす。体位なんて変えなくていい。今回の目的は快楽じゃないからだ。とはいえ3年ぶりの元カノとの行為。挙句にこんな特殊な環境だ。少なからず俺は興奮していた。動きが激しくなっていく。彼女の声も大きくなる。その時、彼女が急に小さな声で言った。

「私がイクとき、名前を呼ぶね。ごめん」

いや、待て。俺の身元がバレないようにと、これまで慎重にやっていたじゃないか。なぜ最後にバラすんだ。俺が声に出して『それだけはやめてくれ!』とも言えないこの状況で。

「あ、イキそう…ごめん…」

もうどうにでもなれ。俺もイキそうだ。
そのまま腰を振り続けた。彼女の体が小さく跳ねる。


彼女は、彼氏の名前を叫んだ。何度も。


俺は上から彼女を見てる。
まだ中に入った状態で。彼女は息を切らして目を閉じている。

音がなくなった寝室。
押入れの中から呻く声だけ聞こえる。

その後はいつも通りだった。
散らかった服の中からそれぞれのパンツを見つけて、彼女はブラジャーをつけずTシャツを着る。

ウイスキーを入れながら彼女は言った。
「いやー、ざまーみろですよ」
悪戯が成功したぐらいの言い方だった。

玄関を出るともう深夜の1時をまわっていた。
少し涼しくなっていた。

「変なお願いを聞いてくれてありがとね」
いつも通り、サバサバと言った。

俺は強めにハグをした。
彼女にも意味が通じたのだろう。

しばらく抱き合った。
お互い何も言わなかった。
俺は彼女の背中を撫でる。
彼女は少しだけ震えてる。


「お前さ、これはダメだよ」
彼女は声を殺すように泣いた。

俺の肩に顔を埋め、涙を誰にも見せないように泣き続けた。
 ツイートする
おすすめの純猥談
助演のわたし
⚠この純猥談は浮気表現を含みます。
つづ さんからの純猥談
つづきをよむ >
「今日で最後だから、もう一回だけしよう?」
⚠この純猥談は不倫表現を含みます。
スライム さんからの純猥談
つづきをよむ >
風俗嬢まりんの性愛テクニック講座
平凡妻 さんからの純猥談
つづきをよむ >